狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

宮内庁長官の発言について

天皇制って……

私は天皇家には好意もしくは同情の念を抱いていますが、日本国憲法下での天皇制には反対なんです。

天皇家は選挙権もなく、職業を選べず、自由に引っ越しもできず、ちょっと本屋まで散歩することもできず、お世継ぎとして生まれてきたりしたら見ず知らずの国民から「早く結婚しろ」と言われ、結婚したら「早く子供をつくれ」と言われ、女の子が産まれたら「次は男の子を」と言われる。やってられませんよ、ふつう。

実質的に天皇家には基本的人権がないのです。

日本国憲法第二十四条第一項に「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」とあるんだから、誰が文句言ったって、2人がよければ結婚できます。民間人なら駆け落ちして小室ファミリーになっちゃうんですけど、なぜだか世間が許さない。ああ、不自由だ、天皇家。

なぜ拝察だったのか?

6月24日、西村泰彦宮内庁長官が「天皇陛下は新型コロナウイルス感染症の感染状況を大変ご心配されておられます」「国民の間に不安の声がある中で、ご自身が名誉総裁をお務めになるオリンピック・パラリンピックの開催が感染拡大に繋がらないか、ご懸念されている、心配であると拝察いたします」と言って話題になりました。

なぜ「天皇陛下が心配されている」ではなく、「拝察いたします」と言ったのか。

前提として、天皇は日本国憲法を守らないといけません。第99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」とあるからです(誤解している人が多いんですが、憲法は国民ではなく権力者を縛るものです。安倍晋三議員は「憲法は国の理想を書いたもの」と何度も言うから笑えます。ほんとうは安倍のようなアホ権力者が職権濫用しないためのものです)。

そのうえで、憲法には「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。」(第4条)とあり、政治的発言をしてはならないのです。したがって、オリンピック・パラリンピックに関することは政治的発言ととられるかもしれないと考えたのでしょう。天皇と宮内庁長官は入念に打ち合わせたうえ「天皇陛下が懸念していると」私が察した、という体裁にしたに違いありません。

ご聖断とか不敬とか……

オリンピック・パラリンピックにより感染が拡大することを天皇がご懸念されているのは事実だと思いますが、対して、加藤勝信官房長官、菅義偉首相、丸川珠代大臣らが「宮内庁長官ご自身の考えだ」とニベもない反応。

冷たいようですが、この反応は正しいのです。ネットでは、「ご聖断だ」「自民政治家は不敬だ」という意見も散見されましたが、政治家が「天皇が心配されているのはよくわかりました」と言えば、間接的ながら天皇が政治的発言=憲法違反をしたことを認めることになります。今後も、国民を二分するような議論が沸き起こっているときに、宮内庁長官が「拝察」した体(てい)でなにかを発信し、世論を誘導させることができてしまうわけです。したがって国民も今回の天皇の気持ちは受け止めないのが正しい振る舞いなのではありますまいか。答えは風のなかにある。

ほんとうに天皇は自由がなさすぎです。ちょっとした政治的発言もできないなんて。

オリンピック反対。

天皇に人権を。

──オリンピックまであと24日。