狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

国立民族学博物館

大阪で一泊。朝4時ごろ目が覚めたので、時間をつぶすのに骨が折れました。御堂筋線とモノレールを乗り継いで、目的地へ。ミャクミャクくんがラッピングされたモノレール車両がありました。あんなヘドロの妖怪みたいなのを、みんな毎日見せられているなんて、大阪のひと可哀想。

この日も炎天下です。万博公園にやってきました。今回のプチ旅行のメインこそは、何を隠そう……ジャジャーン!

違う違う、太陽の塔を見たかったわけではないんです。(何年前でしょうか、大阪を35kmくらい走ったとき、見に来たことがありました)

折角なので脱線します。私は1970年11月に5歳になりましたが、大阪万博の会期中は4歳でした。賑わう万博の様子を見るたび行きたくてたまらなかったんです。赤軍の男性が太陽の塔の、上についているほうの顔の目玉に居座ったことありましたよね。いわゆるアイジャック事件。怖くないのかなあ、とワクワクしながらニュースを見ていました。

今は万博みたいなお祭りの喧噪は避けたい。オリンピックと同じく、万博も資本主義が生んだバケモノです。高度経済成長期には明るい未来を夢見ていられたのでしょうけど。ちなみに、万博関連の本では、吉見俊哉『万博幻想──戦後政治の呪縛に教わることが多かった。

さて、旅の本当のメインはこちらです!

国立民族学博物館(HP)。文化人類学ファンならば、1度は来なきゃいけないところだと思っていました。万博公園は9時半の開園時間すぐに入ったんですが、博物館のオープンは10時。その30分が暑かった。

世界中の民族の文化──装飾品・民具・工芸品──などが展示されています。狩猟採集民は弓矢や槍くらいしかないので展示物が少ないのはしかたありませんが、世界中の遊牧民、農民らの暮らし方がよくわかります。楽器はすごい数でした。チャルメラだけでも、どんだけ収蔵されていることやら。

……3時間経過……

きちんと見たら1日かかるというのは本当ですね。映像などを「つまみ見」して時間短縮したつもりでしたが、見終わったら13時を回っていました。

個人的に感激したのは、吉祥寺の喫茶店「もか」の店主・標交紀(しめぎ・ゆきとし)さんのコレクションを見られたこと。店の奥のケースに飾られていた世界のコーヒーに関する道具が寄贈されたと何かの記事で読んだっけ。豆を炒ったり挽いたりする道具もたしかに民族学的資料です。「もか」の看板もありました。美味しいコーヒーだったなあ。行くと、必ず2杯飲んでいました。

館内のレストランで昼食。ただのファミレスでガッカリ。ロボットが配膳していました。レストランから出たところで、人類学者I先生とすれ違いました。放送大学で氏の講座を聴き、期末のレポートでは「特A」の成績をつけてくださいましたが、人見知りだもんで挨拶せず。妻への土産を数点買って(ひとつは、どこかの国の木版プリントのハンカチ)、新大阪駅に向かいました。

おしまい。