狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

原発への攻撃と山本太郎の質問

2年以上続くパンデミック、ロシアによるウクライナ侵攻、北京パラリンピック。さらに、日曜日は、2万5000人が走るという東京マラソン……参加する数人のラン仲間はぜひとも楽しんでほしいと思うものの、世の中がフクザツカイキで、なんだか頭が混乱します。本日は、ロシアがウクライナのザポロジエ原子力発電所を攻撃したと報じられました。私はショックを受けました。視界がぼんやりして動悸が早まっている感じです。

★   ★   ★

2015年(明治維新暦では平成27年らしいけど、何年前のことかすぐに計算できる人がいるんでしょうか)7月29日、ネットで国会中継を見ていたら、「平和安全法制に関する特別委員会」で当時参議院議員の山本太郎が当時総理大臣の安倍晋三とこんなやりとりをしました。以下、国会議事録(→こちら)より。

山本太郎 [略]総理、政府としましては、平素より、弾道ミサイル発射を含む様々な事態を想定し、関係機関が連携して各種シミュレーションや訓練を行っているということで間違いございませんか。
内閣総理大臣・安倍晋三 政府においては、国民の生命、財産を守るため、平素から、様々な事態を想定して、地方公共団体、関係機関を通じた対処能力の向上が図られるよう各種のシミュレーション、そして政府機関が連携した対処訓練や地方公共団体と共同した国民保護訓練を実施をしているところであります。このうち、国民保護共同訓練については、各種テロや武装グループによる攻撃など緊急対処事態を主として、警察、消防、自衛隊など関係機関が参加した総合的な訓練を行っておりまして、原発に対するテロ攻撃を想定した訓練も行っております。
山本太郎 ありがとうございました。やはり、有事に備えてしっかりとシミュレーションするんだ、訓練もするんだという総理のお仕事をちょっとかいま見れたような気がいたします。
 では、お聞きします。総理、様々な事態を想定し各種シミュレーションを行っているそうでございますが、川内原発の稼働中の原子炉が弾道ミサイル等攻撃の直撃を受けた場合、最大でどの程度放射性物質の放出を想定していらっしゃいますか、総理。
政府特別補佐人・田中俊一 [略]
山本太郎 ということなんですが、今の答弁は余りにも長過ぎて、テレビを御覧の方は何を言っているか全く分からなかった方、大勢いらっしゃると思います。要は、シミュレーションしていないんだと、シミュレーションしないんだということをおっしゃったんですよね、委員長。弾道ミサイルが飛んできた場合、原子炉、その近くに着弾した場合、もしもそれが破損した場合に一体どのような状況になるか、その漏れ出すというものに対しては、それは計算されていないということですよね。[略]
安倍晋三 武力攻撃事態は、その手段、規模の大小、攻撃パターンが異なることから、これにより実際に発生する被害も様々であり、一概にお答えすることは難しいということでございます。
山本太郎 一概に答えるのは難しい、仮定では答えられない。そして、この安倍総理の名前でいただいた質問主意書でも、仮定の質問であり、お答えすることは差し控えたいというようなお答えをいただきました。
 でも、考えてみてください。今回の法案、中身、仮定や想定を基にされていないですか。A国がB国に攻撃を仕掛けた、友好国のB国から要請があり、新三要件を満たせば武力行使ができるのできないの、これ仮定ですよね。仮定でしょう。仮定でよく分からないとかってごにょごにょ言う割には、仮定でどんどん物事をつくっていこうとしているんですよ。仮定、想定で、そこからシミュレーションしていって物事をつくり上げていくというのは当然のことだと思うんです。都合のいいときだけ想定や仮定を連発しておいて、国防上ターゲットになり得る核施設に関しての想定、仮定できかねますって、これ、どれだけ御都合主義ですかという話だと思うんです。
 我が国を取り巻く安全保障環境、著しく変化しているんでしょう。飛んでくるかもしれないんでしょう、ミサイル。中国が、北朝鮮が、いろんな話をされているじゃないですか。十分で到達します、飛んできたときは何もできていません。困りますよね、それ。本気で守る気あるんですか。この国に生きる人々の生命、財産、幸福追求権守るんだったら、一番脆弱な施設、しかも核施設をどのように防御するかということを考えなきゃいけないのに、その逃がす方法も。[略]

7年前、上記のやりとりを聞きながら、「原発をミサイル攻撃するなんて地球規模の被害が出ることをやる国家はないだろう。いや待てよ、帝国主義国家や独裁国家の指導者は歴史上、非道なことをやってきた。そのときなぜ原発が攻撃されなかったかというと原発がなかったからだ。ミサイルだけではない。誰かが原発のシステムにサイバーテロを仕掛けたら……」と空恐ろしい考えが頭をよぎりました。そんな事態を避けるには、原発をすべて廃炉にし、外交努力で戦争を抑えるほかありません。

★   ★   ★

ところが、です。

ロシアはまずチェルノブイリを制圧し、ザポロジエ原発を攻撃しました。今のところ、放射能は今のところ上昇していないと報じられていますが、今後、ロシアかどこかの国が他国の原発を破壊しないとは限りません。

目覚めるごとに状況は悪化。人類の終末がぐっと近づいてきた感じです。