画像は実効再生産数(1人が何人に感染させるか、の指標)です(→東洋経済オンラインより)。上は4月下旬から8月末、下は8月末から1月3日までです。
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世間では、「第6波が始まったかもしれない」なんて言葉が飛び交っているようです。
まさか!? とっくに始まっています。私は昨年12月初旬に「第6波だ」と考えているからです。年末年始の移動はリスクが増すでしょうから、11月下旬、広島に帰省したのはちょうどよいタイミングでした。
あらためて過去の実効再生産数を概観しましょう。
日本全国の新型コロナウイルスの実効再生産数は、「1」を超えたら一定期間その状態を維持し、「1」未満になったらしばらく鎮静化します(その間、1日ないし2日、逆に振れることもありますが、誤差の範囲内でしょう)。言うまでもありませんが「新規陽性者がそろそろ増えてきた(あるいは、落ち着いてきた)な」と感じるのは、実効再生産数が1を超えた(あるいは、切った)あとしばらく経ってからです。
- 第1波で、実効再生産数が1を超えたのは、26日間(2020年3月24日〜4月18日)
- 第2波は58日間(2020年6月14日〜8月10日)
- 第3波は98日間(2020年10月11日〜2021年1月16日)
- 第4波は75日間(2021年3月5日〜2021年5月18日)
- 第5波は64日間(2021年6月26日〜2021年8月28日)
2021年8月29日から95日間連続で実効再生産数が1を切り、全国の陽性者が2桁なんてこともありましたが、同年12月2日から1を超過し、(12月8日に0.99になった以外は)増加傾向にあります。
つまり、少なくとも私の認識では、2021年12月2日以降が第6波です。新しい波は1ヶ月も続いているんです。
2022年1月4日の実効再生産数は1.85。本日5日の新規陽性者は全国で2638人だそうです。抗原検査ながら空港検疫をやっていたのに、米軍基地から入ってくるとは……。あと一週間でセンター試験など試験シーズンが始まり、1ヶ月弱で北京オリンピックです。第6波が今後1ヶ月から2ヶ月続くとして、感染者は倍々ゲームの勢いで増えるかもしれません。
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ただ、オミクロン株の重症化率や致死率は冷静に見る必要があります。
仮に、季節性インフルエンザ(致死率は0.1%と言われる)と同等の重症化率や致死率である場合、政府は緊急事態宣言を出すのか否か。3回目のワクチン接種をどう評価するか。後遺症はあるのかどうか。──これらを総合的・客観的に明らかにするのが科学であり、それを報じるのがメディアであるはずですが、いくらネットを藪漕ぎしても今のところ情報は少ないようです。
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追記=投稿後、見つけた記事です。