狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

やはりパリピか、日本人?

やはりパリピか、日本人?

バッハ高笑い!?東京五輪『やってよかった』が77%」(→女性自身)より。

【東京五輪は楽しみですか?】(6月23日~25日調べ)
楽しみ=16%
今は楽しみではないが、始まれば楽しめそう=31%
最後まで楽しめないと思う=30%
興味がない=23% 

【東京五輪は開催して良かったと思いますか?】(7月27日~7月30日調べ)
はい=77%
いいえ=23%

開催してよかったと思う理由としては、「最初は反対でしたがやっぱり見てしまう。選手の頑張りには感動します。日本の政治や委員会の人選は選手に関係ないから」「コロナ禍で明るいニュースもなかったが、選手の素晴らしい活躍のお陰で家族みんなで盛り上がれたため」といった声が寄せられた。

興味深い結果です。オリンピックの開会式は7月23日でした。 「最後まで楽しめないと思う」と「興味がない」の53%のうち、半分くらいウエイウエイになったんですね。

やればパリピか、日本人?……途中まで答え合わせ/1

本年6月27日、当ブログに「やればパリピか、日本人?」という記事を書きました。丸山眞男が日本人の意識を「つぎつぎになりゆくいきほひ」(時勢に流される)だというとおり、オリンピックが開催されれば、みんなワクワクしはじめ、しまいには「私の個人的意見は反対でありましたが、すべて物事にはなり行きがあります」(東郷茂徳)と同じことを言うのではないか? という内容です。

丸山はそれを「既成事実への屈服」と書いています。

東京裁判でアメリカ人検察官が驚いたのは、当時の政府、外交官、陸軍、海軍指導者たちが全員「戦争には反対だったけど、始まったからには他の途がなかった」と口を揃えたことでした。(三国同盟に賛成したのかと問われて)「反対とか賛成とかいうことは起こってしまったことでありますから云々」白鳥敏夫。(なぜこの戦争を聖戦と呼んだのかと問われ)「その当時の言葉が一般に『聖戦』といっておりましたので」南次郎。「われわれ日本人の行き方として、自分の意見は意見、議論は議論といたしまして、国策がいやしくも決定されました以上、われわれはその国策に従って努力するというのがわれわれに課せられた従来の慣習であり、また尊重せらるる行き方であります」小磯国昭。

「でかかった小便はとめられない」って誰かが言いましたよね。あれは至言です。

上記アンケートの「最初は反対でしたがやっぱり見てしまう」と同じです。

やればパリピか、日本人?……途中まで答え合わせ/2

さて、6月27日「やればパリピか、日本人?」には、こんなことも書いています。

オリンピックの強行
→ 他国の選手の準備不足や、参加しない国や地域があるため、日本のメダルラッシュ
→ 日本人メダリストがニュースやワイドショーに連日出演
→ 国民みんなパリピ状態
→ 内閣支持率急上昇
→ オリンピック・パラリンピック終了後、2度目の10万円給付
→ 国民ウエイウエイ、支持率ますますアップ
→ 秋の衆議院選、自公勝利
→ 菅義偉首相、自民総裁に選ばれ続投

大いにありうると思われます。感染状況がひどければ、パラリンピックだけを中止して英断したと見せるのがプランBだと予想します。

いまは「国民みんなパリピ状態」ですね。予想したときはここまで感染爆発が起きると思わなかった(第4波の波はもう少し大きくなり7月下旬くらいに落ち着くんじゃないかと予想していた)ので、支持率急上昇が起きるかどうかはわかりません。

きのう、菅義偉首相は「重症患者や重症化リスクの特に高い人には、確実に入院してもらうよう、必要な病床を確保するとともに、それ以外の人は、自宅での療養を基本とし、症状が悪化すれば、すぐに入院できる体制を整備する」と言ったとか(→NHK)。

さすが「まずは自助」の人です。中等症でも肺炎で苦しいらしいのに、病院に入れないとは……。私は「必要な病床を確保できません。われわれはコロナ対策に失敗しました」という敗北宣言と等しく見えますが、ドヤ顔で言っているのが不思議です。

ここんところ「スポーツの力を信じる」という不思議な慣用句をしばしば見かけますが、今度は「自己治癒力を信じましょう」か?

オリンピックはウエイウエイでかまいません。でも冷静に社会全体を眺めましょう。今は公金がオリンピックに流用され、税金や保険料を払っている国民は「自助」を求められる非情な状況です。東京都では119番に電話しても半数は搬送先がないんだとか……(→FNN)。感染はじめ健康には充分気をつけましょう、次の衆議院選挙まで。

──2021年8月3日。感染者TOKYO3709。