12月20日の話です。
全国高校駅伝、男子はほとんど見ました。私は広島県出身なので、いちおう世羅高校を中心に眺めます。3区、コスマス・ムワンギ選手の驚異の走りにただただ口あんぐりでした。午前中の女子のレースはアンカーのテレシア・ムッソーニ選手が7人を抜いて優勝したそうです。またぞろ「留学生のおかげで勝った」とおっしゃる方もあるんでしょうけど、私は彼ら彼女らの活躍を素直に喜び、成長を見守ります。もちろん、世羅の卒業生ビタン・カロキも応援しています。
5年くらい前までは、広島の仲間とこぞって参加していた防府読売マラソン。制限時間4時間ですし、全体に「大会」というより「競技」の趣きでした。大会運営もきっちりしていて、受付を時間通りにシャットアウトして、ほんの少し遅れた人を拒絶していたのにはビビりました。ちょうど市民ランナーとして有名になったころの川内優輝選手が参加していました。すれ違うときに、フォームが身長よりずっと大きく見えるほどダイナミックで、惚れ惚れしたものです。
今年は、2時間9分36秒で丸山竜也選手(八千代工業)が優勝、川内選手は2時間10分26秒で2位とのこと。川内選手は100回目のサブ20だとか。よく気力が続きますね。
視覚障害女子の部では道下美里選手(三井住友海上)が自身の世界記録を9秒上回る2時間54分13秒で優勝しました。彼女もすごいわ。
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高校駅伝中継のエンディングで「高校生のタイムがぐんぐん上がっていますね」と質問されて解説の尾方剛さんはいろいろ答えておられましたが、シューズについてはおっしゃいません。もちろん選手のみんなの努力もあるでしょうけど、ナイキの厚底シューズが寄与してないはずはありません。
私は過去の記録を単純比較できないと書きたいのであって、みんながラクしていると考えているわけではありません。高校野球が木製バットから金属バットに変わると、送りバントの広商野球から、パワー重視の池田やPLの時代へと変わったように、シューズのレギュレーションが変われば、戦い方も変化せざるをえないと考えているのです。とくに女子選手に顕著ですが、最近、ペタペタ走りよりも、ダイナミックなフォームでフォアフット着地する選手が増えていると思いませんか。
ちなみに、川内選手はアシックス・ソーティマジックRPなんですよね。時代に流されないところが、いかにも川内選手って気がします。