狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

やっと追い風! 山縣亮太、9秒95日本新!

2021年6月6日。ついに、山縣亮太選手(28)が100Mを9秒台で走りました 私は都合により外出中。お外で声を上げそうになりました。うれしいよう。

10年以上の追っかけなんです

山縣選手を応援しはじめたのが彼が高校入学の前後でしたから、十数年追っかけをしてきたことになります。ほとんどスポーツに縁のない中学高校の後輩だったという理由から──とくに愛校心はないんですけど、勝手に縁を感じて──注目し、陸上雑誌で記録をチェックしては一喜一憂していました。面識はありませんけど。

「陸上部あるんだっけ」と疑われるくらいの慶応大学に進学したので一抹の不安を抱いたものの、彼は独学で成長しつづけます。私はテレビやネットでも生配信は極力チェックしました。現地観戦したことも何度かあります。

(陸上ってオリンピック以外は、日本陸上選手権であってもお客さんは入りません。メインスタンドは埋まっているように見えますが、学生ボランティア、選手の関係者などが多く、ちょこちょこ入れ替わるので、最後に行われる男子100Mは、わりといい席で見られますよ。)

印象的だったのは、大阪・長居で観戦した2016年の全日本実業団です。山縣選手が10秒03(+0.5m)の自己ベストで優勝!──この日、陸上に興味がないけど私に渋々つきあっていた妻がだんだん盛り上がり、山縣選手がゴールした直後に見知らぬ隣の中年女性とハイタッチしていました。

2017年9月9日、桐生選手が9秒98(+1.8)の日本記録&日本人初の9秒台を達成します。日本人初の9秒台を目標としていた山縣選手はショックだったと思いますが、約半月後の全日本選手権で10秒00(+0.2)を記録。翌年8月のアジア大会でも10秒00(+0.8)で2位になります。1000分の1まで計測したら、9秒997というタイムだったと報じられました。

腰痛に始まり、ここ数年は、太腿の肉離れ、右足痛、肺気胸などで山縣選手が走れない時期も多かったなか、サニブラウン・ハキーム選手や小池祐貴選手が9秒台をマーク。当人は焦っていたに違いありません。私も1度でいいから、9秒台を……と祈っていました。

追い風が吹かない

不運もあったのですよ。おそらく短距離ファンのあいだでなら共有されていたと思いますが、山縣選手が決勝を走るときは追い風が吹かないのです。

2度の10秒00を記録したレースも、+0.2mと+0.8mでした。日本人で初めて9秒台をマークした桐生祥秀選手は+1.8mだったのです。山縣選手も+1.5mくらいの風が吹けば同等もしくはそれ以上のタイムが何度か出てもおかしくなかったはず。

山縣選手が優勝した2016の織田記念は向かい風2.5mで10秒27を記録、「向かい風1・5メートル以上の条件の中では日本歴代最速。無風なら10秒0台前半、追い風なら9秒台だった可能性すらあるタイムだ」と書かれたりしましたが、向かい風の日本記録なんか要らんから追い風吹け、と毒づいたものでした。

今年は復活の予感がありました。4月29日の織田記念陸上では10秒14で優勝。この日、スタジアムには1.5m〜2.0mの追い風が吹いていましたが、男子100m決勝だけは風がパタッとやんで、+0.1Mでした。翌月5日におこなわれ、山縣選手が優勝した水戸招待陸上では、向かい風4.7M……なんじゃそりゃ……で10秒71でした。

ついに、9秒台!

ここ10年くらい、日本の短距離選手たちは切磋琢磨しながら、みんなが階段をのぼっているようです。いい傾向です……と、大きな目で見ればそうなんですけど、山縣選手のファンとしては、彼が10秒を切らないことには収まりがつきません。

風よ吹け〜。+2.0mの追い風吹け〜(+2.1以上だと参考記録になるので、ダメ)と、何年も願っていた私。そして今日……。

 

 ふふふ。あはは。わっはっは。

 

願いが叶いました。昨日は吹いたのです、+2.0m! 好調さとあいまって、出ました日本記録! 9秒95です。おめでとうございます! ウォッチャーの私も喜びと安堵を感じています。