ひさしぶりにじっくりマラソンを見ました。
福岡国際マラソン。
2度目のマラソンとなる大迫傑選手(ナイキ・オレゴンプロジェクト)、初マラソンの神野大地選手(コニカ・ミノルタ)、ベテラン川内優輝選手が注目されていたようです。私はアフリカ系の選手の走り方が好きなので、イエマネ・ツェガエ選手(エチオピア)、スティーブン・キプロティク選手(ウガンダ)やビダン・カロキ選手(DeNA)も楽しみでした。
終始、速いペース。徐々に脱落する日本人のなか、大迫が見事な走りをみせます。一時は2時間6分台が出るか、というラップを刻んでいました。
少し脱線します。日本の男子マラソン選手で6分台をマークしたのは、この3人。
① 高岡寿成 2:06:16 2002 シカゴマラソン
② 藤田敦史 2:06:51 2000 福岡国際マラソン
③ 犬伏孝行 2:06:57 1999 ベルリンマラソン
突然ですが、問題です。
みんな2時間6分台ですが、1位と2位には大きな壁があります。つまり日本伝では日本人のなかで高岡選手だけがある壁を乗り越えたのです……それは一体何でしょう?
答えは、下の白い部分を範囲指定してみてください。
……フルマラソンを3:00/kmペースで走ると、2時間6分35秒。
すなわち、キロ3分ペースを切って走った日本人は高岡寿成選手だけなのです。
私も『日本のマラソンはなぜダメになったのか』で知ったんですが。
閑話休題。
終盤、快走していたかに見えたカロキ選手が失速。世羅高校時代から応援しているんだけどなあ、残念。
私が知らなかったソンドレノールスタッド・モーエン選手(ノルウェー)が、PBを4分以上縮める2時間5分48秒のヨーロッパ最高記録をマークし、優勝しました。2位キプロティクは2時間7分10秒、3位大迫は2時間7分19秒という結果でした。
大迫選手はある程度納得のいく結果だったのではないでしょうか。
ところで。
以前、ナイキズームウェイパーフライ4%は、まだ「結果」を出していないんじゃないかと書きました(→「来週の「ガイアの夜明け」と、FLASHの記事 」)。しかし、今回は確実に目に見える結果を出したといえます。
1位から4位のカロキまで、みんなナイキズームウェイバーフライ4%を履いていたんです。とくに欧州歴代1位を樹立したのは輝かしい実績といえるでしょう。
大迫選手は日本人に珍しいフォアフット着地だと言われていましたが、PBを4分以上も縮めたモーエンは踵着地でした。ふむふむ。どんな着地でも効果があると、「ガイアの夜明け」でナイキの開発者が言っていたっけ。
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