追記=2018/6/20
フォームについての考えアップデート - 走らなければよかったのに日記
上記リンクが最新の考えです。
先日出た大会がローカルテレビで放映され、私もバッチリ映っていました。速い人と自分のフォームを比較できる、いいチャンスです。
私のフォームは、力感はあるのにポンポン弾み、推進力に結びついていない感じ。支持脚に体重を乗せたあと、片方の足で重心を乗り越えるように踏み出すように見えました。最後はがむしゃらなのに進まず、われながら痛々しい……。
動画を眺めるうちにふと思いつき、先日から骨盤を素早くねじる意識を持って走っています。一般的にいわれる「腰のキレ」でしょうか。加速しやすくなりましたし、感覚より1キロあたり20〜30秒くらい速く走れます。
骨盤を回旋させるためには、むりやり骨盤だけを捻るのではなく、着地した瞬間、着地した足から伝わる地面反力で腸骨を押し出せばいいはずです。
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骨格と筋肉について考えます。
上の図、右に行くほど骨格に近づいていきます。
骨盤は背骨によって上半身と繫がっているので、胴体を一体化させず、骨盤を切り離します。脊柱を軸に骨盤を捻る感覚ですが、実際は背骨の一カ所だけがスルスル動くわけではありません。腸などの臓器が悲鳴をあげますから。
ランニング中の身体の動きは複雑で、たとえば後ろから見て背骨は一直線に固まってはいないし、骨盤だって絶えず水平ではないんでしょう。骨盤の捻転だけを書けば、そうなります。
腸腰筋(大腰筋+腸骨筋)は足を上げる筋肉です。
足が前に振り出されているときに腸腰筋は縮み、後方にあるときは伸びています。キックした足の反対方向に素早く骨盤を捻れば、腸腰筋は瞬間的に伸び、反射的に勝手に縮むんじゃないでしょうか。足は腸腰筋などにより自然に引き戻されます。ゴムみたいに筋肉がグイッと伸びると縮む、いわゆる伸張 - 短縮サイクル(ストレッチショートニングサイクル、SSC)です。
おなかを出して走るランナーを見ると、へそまわりに皺ができ、腰周りが捻れているのが観察できます。
いままでの私だって身体をひねっていかったわけじゃないんですが、動画で自分のフォームを見ながら、回転が不十分でスピードも遅いと感じたのです。ま、私が以前より素早く大きく腰をひねっているつもりでも、他人から見たら「どこが変わったの?」くらいのものでしょうけど……。
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おっと、骨盤の捻転のことばかり書きました。
上半身の回転を見れば、肩胛骨がスライドし、胸部がまとまってねじれます。腕振りもともないます。骨盤の片方が前方に向かって斜めになるさい、足がまっすぐ踏み出されるためには足の外旋も必要です。上半身は下半身と逆方向に捻れます。
山田憲政『トップアスリートの動きは何がちがうのか』に紹介されている研究論文によれば、腰をひねる角度が大きくなれば逆にストライドは狭まるとあります。これはつまり、過度に腰をひねって一軸で走る必要はないってことだと思います。速い選手は骨盤を適度に回旋させて二軸で走るのです。
短距離のトップアスリートの体幹と肩のひねりを計測した表(52ページ)を見ると、全力疾走でもジョグでも、だいたい最大角度は20度です。肩と腰の角度を見れば、ジョギングだと最大35度くらいかな。全力疾走は25度くらいに見えます。つまり、速くなるほど肩に腰が(あれ、腰に肩が、かな?)追いついていくということらしい。私が少々大袈裟に腰を回旋させても、20度になることはないんじゃないかな?
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縷々書きましたが、いつものようにすべて素人考えです。
骨盤の捻りなんて、みなさんには自然にできていることかもしれません。
股関節をゆるめるとか、大きな走りを目指すとか、胸から足が生えている感覚とか、よく聞くフレーズとも最終的には通じるんじゃないかなと思っています。
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以下、追記。
……今日も、上記のことに気をつけながら軽くジョグしました。
月曜日のトレランでハムやお尻、大腿二頭筋が筋肉痛になっていて、いつもなら、キロ6分以上のゆるゆるペースで回復を待つところなのに、腰をまわすとキロ5分半ペースくらいで軽くジョグできました。ステップアップへの光明が見えた気分です。気のせいかもしれませんが。
そうだ。ひとつ発見しました。腰をねじる動きは、骨盤を後傾させるとできません。
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→骨盤を素早くねじる意識で走ってます。【その2】につづく。