狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

応援! Trans Japan Alps Race 2024 後篇

↓ ↓ ↓ 前篇から続く ↓ ↓ ↓

富山から北、中央、南アルプス山脈を縦断して静岡の海岸に向かうTJARの最終日。

2年前は台風直撃のためM選手はリタイアしました。前回リタイアした選手で再挑戦をしているのは彼だけだそうです。今年、台風7号が発生したときは不安になりましたが、関東以東に逸れ、さほど影響はなかったようでした。

すでにM選手は、山を降りてロードに入っています。2台のクルマでコースを逆走し、ゴールから27km離れた地点で発見。少し声をかけて、残り17.5kmの道の駅で待機します。

IBUKIという、GPSによる位置サービスをチェックしながら辛抱強く待っていると、やっとこさM選手が視界に入りました。われわれが見えると、よちよち走ってくれるのがいじらしく目頭が熱くなりそう。意識ははっきりしていて、余力があるようです。「もうゴールしたのも同然ですよ」と冗談をいうから頼もしい。車いすに座り酸素吸入しているNとのツーショットを撮影しました。M選手、われわれが見ているあいだは、また走るふりをしてくれました。

それが15時半くらいだったか。

またクルマに乗って先回り。歩いているM選手を追い抜くときに声をかけました。

私は泊まり覚悟。ネットで格安ホテルを予約し、チェックイン。3300円なのに、ちょっと大きめの部屋にしてくれました。結局、寝ただけですけど。

ふたたび応援組が合流して、日没前の大浜海岸へ。きれいな月が出ています。M選手のご家族やトレラン仲間も集結しました。

海岸に出るには階段を上り下りしなければなりません。スタッフのみなさんが、Nが乗った車いすを運ぶのを手伝ってくれました。感謝。月光が海に映えています。波音を聞きながら、M選手の到着を待ちます。

21時半ごろ。M選手が現れました。やった、台風直撃でリタイアした2年前、たどりつけなかったゴール地点を通過しました。かっちょええ! フィニッシュラインの向こうにいたNとしみじみ話していたけど、あえて聞かないようにしました。

フィニッシュ後、公開インタビューがありました。Mくん、求道者のような話しぶりです。今回は、仮眠をとりながら、余力を残しながら進んだそうです。日々の練習や山岳レース参加など、何年もの努力が実を結びました。

22時過ぎにインタビュー終了。声をかけると、「萩往還のときより余裕でしたよ」と笑います。私と一緒に7年前に萩往還ウルトラマラニック250kmの部を完踏したことを覚えていてくれたんでしょう。握手して、この日は別れました。最後尾の参加者2人がまもなくフィニッシュするころでした。

あらためて、お見事です、M選手。おめでとうございます!