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藤井聡太四段、29連勝。

6月26日は、藤井聡太四段の対増田康宏四段戦、ネットで観戦していました。最年少プロの記録を更新した藤井四段14歳。AmebaTV の企画(非公式戦)あたりから指し手の正確さに驚き、注目しています。

対増田四段戦は、藤井四段にとっては29連勝を賭けた竜王戦本戦トーナメントでした。新四段がここまで勝ち上がることだけで快挙なのに、デビュー以来他棋戦も負けてないなんて……。

お昼どきなど、ワイドショーも見ましたよ。いまじゃ野球中継さえほとんど見なくなった私をテレビの前に座らせるなんて、すげえぜ、藤井四段。

相手の増田四段も注目の十代棋士です。前期、新人王戦の優勝者ですから、強敵です。上記 AbemaTV の非公式戦では、藤井四段に▲9七玉という印象的な受けを見せられて負けたので、必勝を期しているにちがいない。

竜王戦の持ち時間は各5時間。後手・増田四段があまり見たことのない引き角から積極的に仕掛け、中盤は藤井四段が少し苦しい感じ。ネット中継を見ていても私と同様の印象らしい。加藤一二三九段だけはテレビで藤井四段がかなりいいというお見立てでしたが……。プロの将棋に対して失礼ですが、と金ならともかく、増田四段が金で飛車を取りにいく筋にやや違和感を覚えました。

そういえば、テレビは、30年前に、歴代トップの28連勝を記録した神谷広志八段にもスポットライトを当てていました。おもしろいおっちゃんです。自分の連勝記録を抜かれたくないと正直に吐露していましたね。

対局するたび藤井四段の食事が話題になります。勝負メシとかいってね。同じもの食べても頭は良くならないし、彼がグルメってわけでもなかろうに、将棋の内容が理解できない人は周辺情報が楽しいのかもしれません。いちおう書くと、昼は豚キムチうどん(みろく庵)、夜は五目チャーハンが品切れでわんたんめん(紫金飯店)に変更。結果的にメンメン戦法。対する増田四段は、昼がミニとんかつ定食(みろく庵)、夜がヒレカツ定食ライト+肝吸い(ふじもと)と絶対カツカツ連射攻撃です。増田四段のお茶目さを見た気がしました。ただ、ミニとライトだったのが気になります。

(脱線しますが、将棋界には、脳のエネルギー=糖質という考えが強く、甘いおやつも積極的に摂ります。顕著な例が、加藤九段の板チョコ10枚バリバリ伝説でしょう。枚数に関しては諸説ありますけど。私は人間に糖質は不要と考えていまして、その根拠の1つが「虫歯になるから」です。もちろん太る原因にもなります。糖質を食べると加藤先生みたいになるのかな。お元気ではありますが)

藤井四段がどうやって反撃するのか私には見えなかったんですが、▲7七桂〜6五桂が機敏でした。▲7五角と▲1五角の二枚角で要所を押さえ、バシッと▲5三桂打!

自陣は飛車打ちに弱い形に見えますが、打たせるヒマを与えない攻撃で、きっちり寄せきりました。増田四段のしのぎかたも素晴らしく、いい将棋でした。

藤井四段、歴代単独トップの29連勝。

本当に強い。今日も角と桂の使い方に感心しました。

羽生善治三冠がデビューしたときは、もっと荒削りで、悪い将棋を逆転するような展開も多かったのですが、藤井四段は序中盤で差をつけられることが少ないのです。小学生のときに、大人にまじって詰め将棋の解答選手権で連覇するなど、終盤の読みは正確です。彼だって人間だもの、何度かミスもしたようですが、動揺して大崩れしなかったところがまた素晴らしい。

結局、予定していた練習はだいぶんサボりました。でも、彼の将棋は楽しい。もう少し練習時間を奪ってくれてかまわんよ。