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藤井聡太七段、逆転勝利。

藤井聡太七段が木村一基王位に挑戦する王位戦の第2局がきのうと今日おこなわれました。藤井七段が2勝目を挙げるか、木村王位が1勝1敗のタイに戻すか、という一銭です。私はパソコンのサブモニタにAbemaTV将棋チャンネルのウインドウを置き、仕事しながらチラチラ覗いていました。

木村王位は若いころから実力者です。口達者でもあり、大盤解説などでは抜群のトークで観客を笑わせます。将棋ファンで木村王位を嫌いな人は少ないんじゃないでしょうか。去年、タイトル挑戦7度目にして初めて王位を獲得したときは私も喜びました。いま、ワイドショーでは「中年の星」と呼ばれているそうですね。木村王位、47歳。挑戦者・藤井聡太は17歳。

見たことのない序盤。2日目の午後から木村一基王位がリードを保ち、駒得を重ねながら徐々に圧勝モードとなりました。下にリンクした局面を見て、後手・藤井七段が勝つと予想する将棋ファンはそれほどいないはずです。

19時過ぎに勝負あったと判断。最近、ここまで差が開いたあと逆転負けするトップ棋士を見たことがないんです。若いとはいえ藤井七段は対局過多で疲れているんでしょう。直近の7月9日の棋聖戦第3局(対渡辺明棋聖)に続き、連敗かなあ。

リビングに行き「カープの試合を少し見てみるか」とテレビを点けました。念のため、将棋もチェック。テレビに Fire TV Stick を繋げていて AbemaTV も見られます。ん?…………あれれ?…………ん、んんん?…………なになになになに?

手つかずだった木村王位の玉が危うくなっています。両者時間がなくなり秒読みとなりました。だんだん生気を取り戻す藤井七段に対し、顔を紅潮させ苦悶の表情を浮かべる木村王位。AbemaTV の中継画面には AI(将棋ソフト)の評価値を表示されていますが、一時、8対2で木村有利と言っていたのに、逆転しました。やがて私のレベルでも藤井勝勢とわかる局面になります。……明日この逆転劇がワイドショーなどで取り上げられるんだな、と思うと木村王位が気の毒になりました。

結果、藤井聡太七段の勝利。王位戦七番勝負で2連勝。王位獲得まであと2勝です。

感想戦も見ましたが、どうしてこんな逆転になったかわからず今も混乱しています。あらためて感じるのは、藤井七段は単に精確な読みで勝ちきるだけのマシーンではなく、執拗に粘りもする勝負師だ、ということです。

王位戦は2日制で、13日から14日にかけて北海道での戦いでした。藤井七段は明日15日には自宅のある愛知県に戻らず、飛行機で大阪入りし、16日に渡辺明棋聖と棋聖戦五番勝負第4局を戦います。ただいま藤井七段の2勝1敗。藤井の誕生日は7月19日ですから、タイトル獲得最年少記録(記録は屋敷伸之現九段の18歳6ヶ月)を上回るばかりでなく、17歳でタイトルを獲るラストチャンスです。

最年少タイトルを期待する一方で、木村一基王位と渡辺明棋聖に経験の強みも見せてほしいと願う私。ちなみに木村王位はナイキ・ヴェイパーフライでジョギングしているそうですよ(→朝日新聞デジタル)。

棋士の段位って年を取って弱くなっても落ちることはありませんから、いま現在の実力を見るにはテニスなどでよく聞くレーティングを見るしかありません。以下、独自に計算している方のサイトをリンクしておきます。少し前から、全棋士のなかで藤井がトップです。

忘れてた。カープは負けたらしい。こちらは大逆転が起きなかったようです。