狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

シャンプー剤やめてちょうど半年。

【第1弾】2018/11/28 シャンプー、やめてみます。
【第2弾】2019/03/07 シャンプーやめて3ヶ月

シャンプー・リンスのたぐいを使わなくなってちょうど半年経ちました。

狩猟採集民はシャンプーしないよな、とある日思い至った私。渡辺新『塩シャンプーで髪が増えた!』などの本を読みまして、水に溶かした塩(ぬちまーす)または、時々ケサイアで洗髪するようになりました。

現在の頭髪の状態は、3ヶ月前と同じです。髪が増えた確証はありませんが、おそらく減ってはいません。毛髪があきらかに太くなり、自立しています。ペタッとした猫っ毛でしたが、ヴォリームが出たので、たまに出かけるときは天然ものを謳うワックスで抑えます。発疹が出やすかった頭皮は、この半年間はトラブル知らずです。

最近、下記の記事を見つけました。

2ページ目が面白い。本題は腸内細菌ですが、今回は、肌の常在菌に注目します。(太字は引用者)
 

 米・ラトガース大学の研究チームが先日、オンライン学術ジャーナル「mSphere」で発表した研究では、5人の都市生活者とその子どもの2人を16日間、ベネズエラ・ボリバル州のイエクアナ村で暮らしてもらい、身体の細菌環境の変化を追跡している。
 イエクアナ村にはスーパーマーケットも飲食店もない。ここで暮らす人々は地元で採れる野菜やフルーツ、捕獲した魚や鳥などの自然の食材を食べている。まさに現代に残る狩猟採集民なのである。参加者は地元の人々から提供された食事を1日に2回食べ、間食として地元で採れる根菜であるキャッサバやフルーツをふんだんに食べた。また入浴は自然の川に浸かるだけで、石鹸やシャンプーなどの使用が一切禁じられた
 16日間の“狩猟採集生活”の効果はてきめんであった。参加者はここに来る前と16日が過ぎた時点で、腸内、鼻腔内、口内、顔の常在細菌をチェックされて比較検証されたのだが、“狩猟採集生活”を終えた後では常在細菌の種類が大幅に増えていたのである。特に4歳と7歳の2人の子どもは腸内細菌の多様性が向上していたのだ。一方で、大人たちは腸内細菌だけには変化が見られなかった。

 
大人は腸内細菌こそ増えなかったそうですけど、石鹸やシャンプー16日間やめただけで、皮膚の常在菌の種類が増えたというのです。
『塩シャンプーで髪が増えた!』には、こうあります。
 

(略)常在菌のおかげで、私たちの皮膚の健康は守られています。一般に私たちとの皮膚には、約20種類、数百億の常在菌が生息しており、汗や皮脂などを食べることで、私たちの皮膚の弱酸性が保たれ、皮膚に有害な物質が増えることを阻止しています。
 合成洗剤シャンプーに入っている防腐剤は、この常在菌にも「効いて」しまいます。防腐剤は常在菌を殺し、われわれの皮膚を必要以上に「清潔」なものにしてしまうのです。
(略)
 奇跡的な精妙さとバランスで見事につくりあげられている人間の健康維持システムを、合成洗剤シャンプーは乱暴に壊してしまうのです。

 
ふむふむ。私はもうシャンプーには戻れません。本当は泡状のボディソープもやめたいんですけどねえ。

ともあれ、頭髪や頭皮にトラブルを抱えている方、試してみる価値あります。

塩シャンプーで髪が増えた!

塩シャンプーで髪が増えた!

 

週末のこと。

5月24日(金)はライブを見てきました。数日前に「コリーヌ・ベイリー・レイは最近どうしているのかな」と検索すると、ライブがあるのでした。調べてみたら、チケットが取れる! 安くはないので迷いましたが、見送ったら後悔するにちがいない。結果、観に行ってよかった。こんなフワフワした多幸感、いつ以来かなあ。

翌25日(土)は、朝9時に広島から来た同級生と神保町で待ち合わせ、一緒に走りました。ハイテクスポーツ塾をランステとして利用し、皇居を少し走ったあと、東京エフエムのところを折れて建設中の新国立競技場へ。新競技場を見たいというのは友人のリクエストです。

日本青年館があったところから外苑前駅までは、ウォーキング。神宮球場では大学野球、秩父宮ラグビー場でもイベントがあったらしく、人が多かったのです。青山通りから永田町を抜け、三宅坂の交差点で、ふたたび皇居に。ぐるっと半周してスタート地点に戻りました。歩いたエリアを除いて13キロ余りでしょうか。

お昼に、同級生二人と合流し、計4人でビール&野球観戦。

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われらがカープ、後半グダグダな展開でしたが、なんとか勝ちきって11連勝。翌日には負けてしまいましたけど、ジャイアンツ戦に勝ち越せたので良しとします。

26日(日)の夕方はうちで野球中継をチラチラ見ました。17時半くらいから「相撲中継を見たら負け」という一人遊びを思いつき、テレビを消しました。トランプ大統領が観戦したそうです。土曜日の都心もお巡りさんだらけでした。

丸山穂高と、勉強する目的。

今月は忙しかったりしてそんなに走ってないのに、筋肉痛。

それはいいとして。北方領土を視察したさい、いろいろ暴言を吐いたという丸山穂高議員を見て、考えていることを書きます。丸山氏は天下の東大卒らしいのです。

拙文を読んでくださっている方は、お子さんがあるかもしれません。

お子さんに、どんな理由で「勉強しろ」とおっしゃいますか? 昔のマンガやドラマに出てきた教育ママは、息子に向かってこう言いました。
◎◎ちゃん! 勉強して、いい学校に入って、いい会社に入らないと、お父さんみたいになりますよ!」(それを聞いたお父さんがシュンとする……)
はたして、勉強する目的はいい会社に入って金をもうけるためでしょうか?

何年か前、私の友人の娘さんは努力して第一次志望の有名私立大に合格しました。彼女は新歓コンパで、東京大学を落ちた男子学生にこう言われたそうです。
「こんな大学で喜ぶなんて信じられない」
娘がショックを受けているという友人に私はこう告げました。「その男は大学の偏差値だけが人を評価する物差しなんだよ。そんなバカ相手にしないで、娘さんには学問を頑張ってほしいね」

大学生は勉強しなきゃ価値がない。それなのに、入学したときの学歴ですべてが決まるなんて妙じゃありませんか。東大出てもバカはいるしね。

丸山穂高とか。

東大に入る人は賢い脳味噌から汗を流して猛勉強したのでしょう。でも入学がゴールなんでしょう。あとは単位をとって卒業し、いい企業や役所に入るだけ。自分は高学歴の勝ち組だと豪語して威張り散らし、金や権力の亡者になる……。そんな輩がたくさんいるのではないかと、丸山氏を見ると思います。頭脳をフル回転して得るものが、まさか金や出世や女? 国後島に渡って「ロシアと戦争するしかないのではないか」とか「女を買いたい、おっぱい揉ませろ」と言った丸山議員。あんた、国後でおっぱい揉むのか。

さて。では、私の考える勉強の目的とはなんでしょう?

もしも私に子供がいて、勉強の意義を問われたらこう言います。

自分を高め、社会が良くなるよう貢献するためだ

先日の上野千鶴子の東大入学式スピーチも同じように結ばれました。

そんな考えが共有された社会ならバカ議員はうまれません。金儲けのために弱者イジメする奴もいなくなります。世襲政治「屋」議員に支配された格差が固定された社会を改善する方法が見つかるでしょう。

日本には、そういう目的で勉強・学問する人が少ないのです。断言してもいいけど、安倍夫妻や麻生太郞なぞは、そもそも勉強したことがありません。

『東南アジア狩猟採集民の生活と……』展

5月18日(土)に、『東南アジア狩猟採集民の生活と子どもの発育発達 ~文明は人の身体から何をうばうのか~』という展示を見に行きました。数日前に気づき、「なななんと、今度の土曜日が最終日だ!」とあわてて出かけたんですが、大妻女子大学博物館のツイート(こちら)によると、8月4日(日)まで会期が延長されたようです。

JR市ヶ谷駅から歩いて5分強かな。まっすぐ行って右に曲がって左に折れて……。おおっ、ここだ。

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私にとって狩猟採集民はアイドル。

つまり、ここはアイドルの写真展なのです。握手会はありませんが。

大妻大学・大澤清二先生たちのグループが長きにわたってフィールドワークされたミャンマーやタイの少数民族に関する展示です。

入ってすぐ、Goldschmidt の Man's Way モデル(大澤清二先生が加筆)の表がありました。さらに私が整理したものを書きます。

人間の歴史は以下のように変遷(私はあえて「進歩」と書かない)するそうです。

移動的狩猟採集社会
   ↓(定住革命)
定着的狩猟採集社会
   ↓(農業革命)
農村的村落社会(園芸的村落社会)
   ↓
農業的・国家社会
   ↓(産業革命)
産業的都市的卓越型社会

   ↓(情報革命)
高度の情報社会

さて、この展示会には、①〜③にあたる民族のフィールドワークです。

① 移動的狩猟採集社会を営むミャンマーのサロン族。
② 定着的狩猟採集社会に移行したばかりの、タイのムラブリ族。
③ 農村的村落社会を営むミャンマーの山岳地帯に暮らすカヤン族など。

日本でいえば、もちろん断言はできませんが、① 石器時代、② 園芸もおこなっていた縄文中期以降、③ 稲作をしていた弥生時代に対応すると想像されます。

アマンダン海を航海するサロン族(①)は、家船で生活し、小舟(丸木舟)で漁をし、女は干潟で採集するそうです。視力は2.0が普通。4.0以上も少なくないとか。ビックリだぜ。子供は泳ぎや潜水が得意で、小さな頃から平衡維持能力が高い。鉈を使い、火をつけ、調理をするなど、能力が早くから発達していると説明されます。

最近タイ政府に誘導されて移動民から定住民となったムラブリ族(②)は、以前は他の姿を見せないことで有名だったとか。現在の主食はヤムイモ。雨季は筍などを食べ、肉、魚、虫など、タンパク質も豊富。子供は、思春期の発育スパートが認められないことがわかったのはこの研究チームの発見らしい。ムラブリの5人の足型がありました。1人の右足を除き、小指までしっかりプリントされていました。

人類学的には、戦争は農村が発達してからだそうです(異論もあります)。

農耕社会カヤン族、ナーガ族、ワラン族など(③)の場合、食糧の貯蓄が進み貧富の差が生じ、部族間戦争が起きているとか。狩猟採集生活では必要最小限の装いだが、こちらは美しい衣装を作る技術が発達しているそうです。戦闘服も飾ってありました。

子供の発育が研究テーマであるらしく、私の興味のポイントとは若干外れるんですけど(研究者の方に質問したかった)、それでも充分面白かった。

リンクの記事は、写真が多い。再度書きますが、展示は8月4日まで延長されました。わたしもまた行きます。

寝られる曲?

くだらないこと書きます。

 

ビートルズの「Revolution 9」という曲をご存じでしょうか。ホワイトアルバムこと『ザ・ビートルズ』の2枚目のB面(D面というのかな)に収録されています。いろんなノイズが脈絡なく流れ、ときどき「ナンバーナイン、ナンバーナイン……」というフレーズが挿入される前衛的な楽曲です。ビートルズのなかでもっとも長いんだとか。8分以上あります。

ホワイトアルバムを買ったのは高校のはじめくらいだった気がします。真っ白でタイトルが空押しされたジャケットは斬新でした。

「Revolution 9」まで聴くと退屈になり、いつも眠ってしまうんです。なんとなく、あれがホワイトアルバムの最後の曲だと信じていました。ある日、誰かが、「ホワイトアルバムの最後の曲は名曲だ」と言うからビックリしました。まさか「Revolution 9」が? と思ってライナーノーツを確かめると、次に「Good Night」というタイトルがありました。 リンゴ・スターがヴォーカルをつとめた一曲です。リンゴの声がスピーカーから流れるころ、私はすでにグッド・ナイトしていたわけです。

後年、坂崎幸之助がラジオ番組でビートルズにいて誰かとしゃべっていました。「ビートルズのなかで駄作はありますか」と質問された坂崎氏は「バカ言ってんじゃないよ〜。全部名作ですよ」と答えます。「ナンバーナインとかいうやつもですか?」と問われた坂崎氏、「ああ、あれかあ。あれはダメだあ」と笑いました。私も爆笑。

以来、忘れていた曲ですが……。

先日、寝つきが悪かったときに、ふと思いついて「Revolution 9」を聴いてみたところ、無事、夢のなかに旅立つことができました。

世界リレー? サニブラウン・ハキーム!

世界リレーという大会が行われ、私が応援している山縣亮太選手が走ることは知っていました。TBSテレビが中継しているようですけど、メダルが見込まれる「4×100mR」が目玉だったのでしょう。ところが、バトンミスがあり、彼らは予選で失格。うむむ。

私が横浜まで観戦に行かないのはなぜか?……仕事もありますが……参加される選手には敬意を払っているものの、大会自体に違和感があるんです。リレーを専門にやっている短距離選手なんていないんだもの。ハードルのシャトルリレーとか面白そうですけど、彼ら彼女らはリレーのために個々の技能を磨いているわけじゃありません。

今回、多田修平、山縣亮太、小池祐貴、桐生祥秀のメンバーで4×100mRを走ったようですけど、それより、同じメンバーで100Mを一本走ってもらいたい。

世界リレーより、私はアジア大会に興味があったんです。日本のテレビが中継しなかったのは時間帯の問題でしょうか? 私はどうしても日本人に勝ってほしいというわけではありませんけど(個人的に応援している選手はいます)、桐生祥秀、小池祐貴、木村文子ら、多くの日本人選手が活躍したんだから中継する価値はありました。

 

そんなことをぼんやり考えていると、サニブラウン・ハキーム選手が9秒台を記録したというニュースが聞こえてきました。9秒99(+1.8)とのこと。彼は留学しているので見る機会が少ないんです。予選の10秒10の映像を見たとき、筋肉が増え、とくにハムストリングが太くなっています。もしかして決勝で……という予感はありました。

動画を見ると、接地した瞬間、片足に体重を載せるために上体が動きますが、以前よりもブレが減った気がします。サニブラウンは、世界記録を目指すと言ったとか。なんつうか、スケールが違うわ。

 

さて、100m日本記録の歴代十傑は下記の通りとなりました。ほとんど追い風1.8m以上の記録です。つくづく追い風に恵まれない男・山縣亮太……。

タイム(風) 選手名
09.98(+1.8) 桐生祥秀 2017
09.99(+1.8) サニブラウン・ハキーム 2019
10.00(+1.9) 伊東浩司 1998
10.00(+0.2) 山縣亮太 2017
10.00(+0.8) 山縣亮太 2018
10.02(+2.0) 朝原宣治 2001
10.03(+1.8) 末續慎吾 2003
10.07(+1.9) 江里口匡史 2009
10.07(+1.8) 多田修平 2017
10.08(+1.9) 飯塚翔太 2017
10.07(-0.9) ケンブリッジ飛鳥 2017

なんかね。

前にも書きました(記事のおしまいにリンクします)が、高校1年生のとき、ひょんなことから100M走のタイムが伸びました。短距離が遅いというコンプレックスは性格にも反映されていたようです。タイムが伸びたら開放的になり、読書と将棋ばかりしていた私は、外でみんなと遊ぶようになりました(勉強はしなかった)。

土曜日は仲間を集めて空き地を探し、よくソフトボールをやりました。文化部や帰宅部集めてソフトボールのメンバーです。

私はレフトかセンターを守りました。外野手の見せ場は、大きなフライをキャッチしたり、ホームに返球してランナーを刺すことです。自慢じゃないけど、いや、自慢ですけど、高校の弱小野球部よりも遙かに強肩だったんですよ、あたくし。大きな当たりを見て「半身で追いかけると間に合わないな」と判断したら、ボールから目を切り一目散に背走、落下点と睨んだ場所で振り返る。予想通り落ちてきたボールをポンッとグラブに収まる……今じゃ自分でも信じられませんが、そんな芸当もできました。

生物部のSとは同じクラスになったことがなく、あまり親しく話したことはありませんが、腕力があって大きな当たりを打つから、いいライバルでした。外野の私はいつも深めに守り、彼が打ったフライを追いかけるのです。彼の鋭い打球は、全速力で走って差し出した私のグラブの、5ミリ先を抜けていきました。

3年生になると、草ソフトボールの試合は自然消滅。私以外のみんな受験の準備を本格的に始めたからです。卒業近くなり、Sと雑談をしました。私は、彼の打球を捕れなかった悔しい思い出しかありません。しかしSは、彼のフライを私が好捕したことしか記憶にないと言いました。お互い、悔しかったことばかり覚えているんだね、と笑ったのでした。

卒業後会っていないSが数日前に亡くなったそうです。

彼は勉強がよくできて大学でも優秀な成績を修め、えらいお医者さんになっていたと聞きました。

ああ、なんだかね。早すぎる。

左バッターのSが流し打ち気味に打ったフライが、レフト側にグイグイ切れていく軌道を思い出しています。