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競り合ってくる人が苦手

 練習会ではラストのフリーで競い合うことがありますし、レースで「この人にくらいつこう」と頑張ることもありますが、基本的に「ライバルは昨日の自分」だと思っています。グングン記録を伸ばす人を羨ましく思ったり、抜かれて悔しい思いなどもゼロではないんですが、いちいちそんなことを考えるとキリがありません。
 マラソンは趣味なんだし、もともと才能がないんだし……。「あいつには絶対負けない」がモチベーションになるなら別ですが、私はそういう意識を持ち続けるのが性格的に難しい。子供のころは何でもかんでも負けるのが大嫌いでしたけど。(そういえば、私のタイムを抜くのが目標だ、といった意味のことを言われたことが何度かあります。どんどん先に行ってください、と返事します。^_^)

     ☆

 ふだん、そのへんを走っていると競り合ってくる人がいます。若い男性が多い。ああいうのはもっとも苦手です。体型やフォームや、だいたいの印象で「自分より速い人」は判断できます。颯爽と抜かれると「綺麗に走るなあ」などと感じますが、ゼエハア言いながら必死にこちらを抜いてくる人は要警戒です。少し先で失速し、イーブンペースで走るこちらに抜かれると、またゼエゼエ言って追い抜く……。
 かかる場合、次に追い抜くときにピューッとペースを上げてあきらめてもらうか、別の方向に走る、のどちらかです。

 昨夕はアップダウン豊富なコースをジョギングしました。最後の上り坂は、両サイドが山にはさまれた2.5キロの緩い坂(平均斜度3.4パーセント)です。
 4車線ある道路を隔てて、向こう側の歩道を中年男性が走っていました。上りはじめはあちらが数十メートル先行していましたが、私が並び、そのまま追い抜く形になりました。競ってくるかも、という心配が頭をよぎりましたが、4車線はさんでいるから気にしなくていいだろうと高をくくっていたのです。あにはからんや、しばらくしてあたりを見回すと、彼が並んでいて、追い抜こうとしているのが目に入りました。
 失礼ながらそんなに速そうな人には見えません。坂道だし、無理してスピードをあげたら彼の心肺が心配です。諦めてくれ、と少しスピードをあげて引き離しました。ところがしばらくすると、乱れたフォームで横に並んでいるのです。私は「速めのジョグ」あたりにギアチェンジして、再度逃げました。
 これで諦めてくれただろう……と思っていたら、道路の向こうから雄叫びのような息づかいが聞こえます。そちらを見ました。

「んあ〜、んあ〜、んあ〜」

 と、彼が奇声を上げて食らいついてくるのです。怖くなって、そこから数百メートルは全力ダッシュしました。坂の上に着いてからもそのまま急いで下りました。こちらの心臓がバクバクでした。
 直線コースだからほかに逃げようがなかったのです。疲れました。