私は自宅兼仕事場で、ひとりで仕事をしているのです。お付き合いのあるクライアントはたくさんありますが、お付き合いしている会社員のなかには「こいつ絶望的に仕事できねえなあ」と感じる人もいます。伝わってくる周囲の噂から、社内でも疎まれていることが伝わってもきます。
とんちんかんなことを言われるとぐったり疲弊するのですが、彼らは故意に無理難題をふっかけてこちらを困らせているわけではありません。仕事をべつにすれば好ましい人物であることも多いんです。趣味の世界ではプロはだしだったり、休日に地域活動をしたりしている人もいます。
会社イコール世界じゃないんだし、いずれ定年になるんだし……。トータルしてみると、人生を総括するさいに仕事ができたかどうかなんて案外大したことないんじゃないか、と最近思います。
いわゆる会社人間は、定年後、何をするかわからなくなるらしい。本棚に人心掌握術のビジネス書が並んでたって組織に属してなきゃ意味がない。会社員時代は、休日の接待ゴルフを断りボーイスカウトの引率をやってた部下を馬鹿にしていたけど、定年後、急にうらやましくなったりね。
私はランニングの友達が増えることで世界が広がりました。何度も会っているけど、どんな仕事をしているか知らなかったりする関係です。それでもビール飲んで走る話をしていたら、何時間でも笑っていられます。
仲間ができる趣味もいいものです。ジョギング始めるのもいいかもな、と考える方には、江上剛『55歳からのフルマラソン』がおすすめです。著者は元銀行マンで今はマラソンも楽しむベストセラー作家。
ちなみに、家庭や職場以外の居心地のいい世界を「サードプレイス」と言います。社会学者オルデンバーグさんのお言葉。
サードプレイス―― コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」
- 作者: レイ・オルデンバーグ,マイク・モラスキー(解説),忠平美幸
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2013/10/26
- メディア: 単行本
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