狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

『ぼくは猟師になった』

私もいずれ罠猟をしながら生活できないかと夢想しています。

千松信也『ぼくは猟師になった』(新潮文庫)を読みました。著者がどうやって罠猟を始めたのか、どんなふうに猟をしているのか、が克明に書かれていて面白く、一気に読みました。本文に、カラー写真つきでイノシシやカモの捌き方も解説してあり、参考になります。私は、著者が一度もイノシシやシカを「害獣」と呼ばないところが気に入りました。特定の獣を害悪だと認定するのは人間の都合・人間の主観でしかありません。

ところで。

本を読む前に、放送大学でモンゴルの遊牧民の話を学んでいたのです。彼らはラクダ、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジの5種類の家畜を飼い、夏の間は白い食料(ミルク、ヨーグルト、チーズ)、冬は赤い食料(肉)をメインに食べるんだそうです。

羊の解体については、こんな説明がありました。

「ヒツジはお腹の真ん中を裂いて手を入れ、動脈を爪でちぎり、内出血させる。胸から皮を剥ぎ、内臓を取る。血は内腹にたまるので、腸を綺麗にして血を詰める。家畜を解体したあとの最初のご馳走は、腸や、血の腸詰めだ」

『ぼくは猟師になった』のカモ猟の部分で、カモの殺し方が書かれています。

「カモを押さえているだけのように見えて、その際に[猟師は、捕らえたカモの]首もと、左右の鎖骨が合わさるあたりから指を突っ込み、心臓からでている血管を指先でちぎっていたのです。(略)これはモンゴルでの羊の屠殺と同様の方法です」

なんという偶然。驚きました。

↓『ぼくは猟師になった』で検索すると、こんな記事を発見。↓
羨ましいな、この人。