狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

8ヶ月かかって思うこと。やはり基本は赤ちゃん?

 フォーム改造について初めて書いたのが、今年の3月23日。
 ちょうど8ヶ月前です。

「腕振りや着地はひとまず二の次。要は身体の中心、まずは骨盤主導で走ること」に始まり、「足の掻き回し」「肩胛骨との連動」あたりに行き着きました。

 骨盤の動きを、赤ちゃんのハイハイになぞらえたり、ドリルにハイハイを取り入れるコーチがいらっしゃいます。リンクは、「こけし走り」を提唱している斉藤コーチの記事です。こけしとは、こ=骨盤、け=肩胛骨、し=姿勢、です。

 走り方を考えていけばいくほど、赤ちゃんのハイハイに近づく気がします。
 あたりまえですが、ハイハイしながら顔を前方に向けていれば、猫背にはならないし骨盤も後傾しません。骨盤で始動し、肩胛骨が連動し、俯瞰すると背骨にカーヴができる。右の骨盤が上がると右の肩胛骨が下がります。
 昨晩は、ハイハイの動画をたくさん見ました。


 いわゆるズリ這いからハイハイまでの動きは世界共通です。つかまり立ちをして、重心移動をしながら足を踏み出すヨチヨチ歩きも同じ。
 さらに、全身の連動で歩き、走るのも世界共通のはずですが、すでに幼稚園くらいでフォームに差が出ますよね。個人差があるのは筋力がついたり可動域が狭まるなどするからでしょうか。あるいは、二本足で前に進むのは動作が複雑だからでしょうか。立ち上がると、前進以外にもいろんな動きが必要だからでしょうか。不思議です。
 癖などがあるにしても、速い人には共通点があるはず。それを探るのに、ハイハイを観察するのは有効だという気がします。
 たとえば、腕振り。てのひらを上向きにしておこなう、という人がいます。腕を外旋させることで胸をひらき呼吸を楽にする意味でしょう。しかし一方、てのひらを横もしくはやや伏せがちにして、ちいさめのクロールみたいに、腕を搔くように走る選手がいます。ハイハイの延長であれば、そちらが正解という気がします。腕を上げる動作には、同じ側の体側を伸ばすという働きもあるのかな。やはりハイハイと同じく。


 フォーム改良から8ヶ月ってことは、やっと私もハイハイを始めたようなもんです。ぼく赤ちゃん。
 そろそろ、つかまり立ちします。

bluetoothイヤホン、私のおすすめは、A6。

 お役立ちグッズシリーズが続いています。

 さて、まずは表題と矛盾するお話からスタート。^^
 5年ほど前に読んだ『ランニングを極める』(マルコム・ボーク、アンドリュー・シールズ共著、春秋社)に、こう書いてありました。

 「音楽を聴きながらランニングマシーンを使う女性の例。音楽に熱中する彼女は、トレーニングを30分間つづけても、5分くらいしかトレーニングしなかったと感じるようになった。この場合、彼女がトレーニングによって享受できたのは5分間分の成果でしかない。(略)数カ月後、彼女の身体能力はほとんど伸びていないことがわかった。この問題を解決するには、iPodは自宅に置いてひたすら走り、30分が本当に30分であると感じられるようにしなければいけない。それができたとき、彼女の能力は確実に伸びはじめた」

 ジョグノートにこれを引用したときは、「音楽聴きながら走っちゃダメなのか」と、悲鳴のようなコメントが友人ランナーからたくさん寄せられました。
 この本は、べつにストイックに走れと主張しているわけじゃありません。楽しめ、とも書いてあります。ただ、音楽聴きながら走っていると自分と向き合わなくなくなる、つねに身体やフォームを意識せよ、というのです。

 しかしまあ、いいじゃんね。
 radikoのタイムフリーサービスも始まり、伊集院光『深夜の馬鹿力』を夕方のジョギング中にお手軽に聴ける時代です。運動しながら何かすれば時間の節約になります。わたしゃラジオ聴きながらでも音楽聴きながらでも、数分おきにフォームを確認しますよ。ええ、やってみせますとも。
 ときどき、95bpm(拍/分)の曲を聴きながら、190rpm(歩/分)を目指して走ります。あとで記録を見ると、186歩/分くらいにしかなっていませんけど……。

 Bluetoothイヤホンはいくつか試しましたが、耳に差し込む部分が重かったり、垂れているコードにスイッチがあったりすると、走って揺れているうちに外れてしまいます。
 一番よかったのは、下にリンクした「A6」という商品でした。私が使っているのは黒いモデルです。
 首の後ろと胸に重さを分散することで、外れにくいように感じます。イヤパッドが1種類だけで、ほかの方には小さめ過ぎるのかもしれませんが、私にはちょうどいい。

 もちろん、周囲の音を聞き洩らさないよう、音量は控えめに。

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ボトルポーチのベルトはマジックテープに限る、と思う。

 今は、ポイント練習以外、夏でも冬でも毎回ボトルポーチをつけて走っています。

 あれは何年前だったでしょうか。
 しっくりくるボトルポーチが見つからず、困っていた時期がありました。
 揺れないという謳い文句のものもそれなりに揺れます。ロードでこれですから、トレランなどで使ったら、上下動してボトルが飛び出るでしょう。さらに、ボトルの重さのせいで、細いベルト部分が腹部に食い込みます。(当時はまだ贅肉があったのかしら)
腹部がこすれる不快感をこらえて走りながら、こう考えました。

「ボトルの揺れを抑えるためには、腹部のベルトを太くして、マジックテープにすればいい。どうして誰も考えないんだろう」

 帰宅後、「ボトルポーチ マジックベルト」とか「ボトルポーチ ベロクロ」などと入力して検索すると、まるで私が発案したようなボトルポーチが一つだけ見つかったのでした。それも、私のお気に入りのアウトドアブランド「ホグロフス」のものが。
 ザックやらウエアやら選ぶ際にはホグロフスから見ていたくせに、ボトルポーチは見なかったのです。灯台もと暗しでした。f:id:mugibatake40ro:20161118185947j:plain

 そのとき買ったのが右のやつです。
 あらためて検索すると、商品名は「sprint-lumber-pack」(ボトルは別売)でした。安くはなかったものの期待通り安定感があり、非常に重宝しました。トレランなどではボトルが飛び出るかもしれないと思ったので、ボトルネックにひっかける紐を追加しました。なに、不要になったザックに、チャックを開くときに指をひっかける輪っかがありまして、それをつけかえただけの話です。
 夏は、ベルトの部分がやや暑く感じられます。まあ、すぐに馴れました。
使うたびに洗濯機で洗っています。しばらく(1年から1年半くらい?)使うと、全体的に伸びるのか緩くなり、ボトル部分も少し下がってお尻に当たります。何度か買い換えました。
 現在はほぼ同じタイプの「GRAM1」という商品を使っています。ボトルを引っかける紐もついていますが、やはり自分がつくったボトルネック止めを追加しています。
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 それから数年──。

 みんながマジックテープ型ボトルポーチの良さに気づいたのか、同様のものが増えてきました。いまは、ホグロフス「GRAM1」より収納の多い、ノース・フェイスの「エンデュランスベルト」も併用しています。腹に巻くと、やや大袈裟な感じですが、使い勝手がいいので手放せません。トレランに使うこともあります。こちらは今のところヘタっていません。おすすめするならこっちです。
 私が使っているのはグレーですが、今のモデルのカラーは別のようです。価格も高くなっているので、なにか仕様変更があるのかもしれません。
 サイズに注意。

 

朝いちばんのランブルローラー

 相変わらず、床にヨガマット敷いて寝ています。掛け布団はかけていますが、フローリングが冷たい時期になりまして、背中が寒い。そろそろ寝袋にするかどうか思案しているところです。

 寒いからでしょうか、目覚めて身体が固まっている感じがするため、ランブルローラーで背中をガリガリやります。長いストレッチポールにデコボコがついているとお考えください。これが効くんですよ。
 まずは、背骨に沿って首からお尻までランブルローラーに載り、仰向けのまま左右に揺れます。……ンガガガガ……痛い!
 目が覚めます。おはようございます。
 続いてランブルローラーを横にして肩胛骨を載せます。
 膝を使って、上下にグリグリ……アアアアアア!

   い、い、い……痛い!


 しかし10秒か20秒も我慢すれば、確実に肩胛骨あたりがほぐれます。
 肩が下がって、少し腕が長くなった気分。
 そのあとは、股関節のストレッチをするのが朝のおつとめです。

 足底筋膜炎に悩まされた数年前に「筋膜リリース」という言葉を覚えました。「筋膜」なんて単語を知っている人は周りにいなかっけど、最近はずいぶん浸透しましたね。関連本もいろいろ増えました。「トリガーポイント」もしかり。

 私が持っているランブルローラーは、ハードタイプ(黒)のロングとショートサイズです。ガマン強くない方は、ブルーのほうがいいかも。
 自己責任でお願いします。

 

山縣亮太選手のトレーニング

「月刊陸上競技」2016年12月号(講談社)には、日本短距離界のエース・山縣選手のインタビューが掲載されています。

(何度か書きましたが)面識はないけど中学高校の後輩というだけで、わたくし、山縣亮太選手のファンなんです。高校生のときから応援しています。運動が盛んじゃない高校だったので、全国レベルの選手が生まれるなんて想像もしていませんでした。まして日本で初めて9秒台を狙えるところまで成長するなんて、信じられません。

 記事のなかに、私が理想とすることが書かれていました。

山縣 自分の中でもう1回「良い走りって何だろう」と、一から考え直したんです。で、何が変わったかというと、「力を抜く」ことを覚えたのが大きいですね。とにかく身体の中心から動かして、末端に賭けては力を抜いて走るようにしないとダメだろう、と。(36p.)

 意識を変えたことにより、失敗レースだった今年4月2日の東京六大学対抗(100m10秒40、+1.9)から復活し、4月29日の織田記念陸上では10秒27(-2.5)という好記録を叩き出します。その後、オリンピックをまたいで好調を維持したのはみなさんご存じのとおりです。
 9月に、大阪で見た全日本実業団100mで、山縣選手が自己ベスト10秒03(+0.5)をマーク。長居スタジアムで見たときは興奮しました。

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 インタビューのあと、見開きで「山縣選手が取り組むフィジカルトレーニング」がいくつか紹介されているんです(ごめんなさい。写真はかなりぼかしています)。ストレッチポールに背中をのせて腹筋したりするメニューですが、これがなかなかいたしいんじゃあ。おっと、「いたしい」は広島弁で、難しいという意味です。
 しばらくチャレンジしたいと思います。

 それにしても、最近、陸上雑誌で、山縣選手の記事をよく見るなあ。

陸上競技 2016年 12 月号 [雑誌]

陸上競技 2016年 12 月号 [雑誌]

 

応援ジョグ……さいたま国際マラソン

 レースシーズン到来ですね。個人的にはまだまだ練習不足で、そんな気分じゃないんですけど、みなさん頑張ってください。

 11月13日(日)に、第2回さいたま国際マラソンの応援に行ってきました。
 私も走った昨年はアップダウンが多いうえ制限時間4時間というつらい設定でした。完走率が低かった。なんとか3時間30分を切ってゴールできたんですが、足の痙攣をごまかしながらのつらいレースでした。

f:id:mugibatake40ro:20161115152921j:plain 今年はやや坂道が減らされ、制限時間も6時間に延長されました。エリート女子は午前9時スタート。一般の部は40分後にスタートです。
 第2回のコースはこちら

 私は南浦和駅のコインロッカーに荷物を預け、9時半くらいから走り始めました。たらたら走るだけでも暑い。早々にウインドブレーカーをザックにしまい、半袖Tシャツで走りました。
 遠回りしながら──というより、出だしの方向を間違えてしまい道に迷いながら──35km地点・新浦和橋の下に到着。そこからフルのコースを逆走し、ランナーを迎えることにしました。
 応援の手旗をもらったら読売新聞と書かれていました。カープファンとしては返したいけど、せっかくだから頂戴しときましたよ。
 沿道の人の切れ目にまじって女性のトップ選手を見たのは32kmくらいかな。

 暑さをものともせず、チェイエチ・ダニエル選手(ケニア)が駆け抜けていきました。独走態勢に入っています。エチオピア、ケニア勢に後れて、那須川瑞穂選手が通過。昨年2位の吉田香織選手は先頭から5分以上離れていました。顔が青ざめていて、大丈夫かなあ、と思いましたが、そのまま9位でゴールしたそうです。

 さらに進んで、一般の部を走る知り合いを探します。ランナーズアップデートでチェックしながら、27キロ地点あたりにいると、何人かに会えました。ひとりひとり、数百メートル、話しながら併走しました。もちろん人にぶつからないように注意しながら、私は歩道を走ります。
 残念ながら、1人発見できず……。ランナーズアップデートで確認すると30kmを通過しています。どこかで追いつけるかな、とスピード上げながら戻っていたら、カープのTシャツを着て歩いているランナーが目につきました。カープのユニフォーム(今年は背番号15の黒田が多い)を着たランナーにはなるべく声援を送っていたんですが、「そこのカープ、歩くな!」なんて言ったら可哀想かなあ……と、追い抜きざまに顔を見ると、なあんだ、高校の同級生じゃないか。エントリーしたのは知っていたけどこの日は出てないと勘違いしていました。
「こら、なに歩きよるんなら」と広島弁で叱咤して5kmほど併走。同級生と別れて、北浦和南口に先回りし、40km地点ちょっと前で応援しました。ビール飲んでいたら、1人のランナーから「あ、飲んでる」とチェックされます。「ごめん〜」と返答しました。
みんな、あと2.5km走って、おいしいビール飲んで!
 さっきの同級生が通りがかったので、もう一度声かけて家路につきました。

小さな動きが大きな動きを作る……なんちゃって。

 またまた素人が勝手なことを書きます。

 骨盤の回旋(水平方向の動き)に縦の動きを加える、というところまできました。しかし練習不足でもあり、なかなかスピードが上がりません。
 心肺機能の恢復は課題でありますが、それより先に動きのコツをつかんでおきたい。もっと小さな力で同じスピードを出すフォームがあるはずです。
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 左のようなマシンありますよね。
 椅子に座って、ペダルを漕ぐやつ。
 今は、これが骨盤のなかに埋め込まれているような意識をつくりたいのです。
 さらに、ペダルマシンの中心を縦棒が貫いていて水平な回旋運動も伴うとイメージしてくださいまし(仮に「縦棒つきペダルマシン」と呼びましょう)。
 しかし、骨盤の縦棒つきペダルマシンがなかなかうまく意識できません。

 巷間言われるように肩胛骨と骨盤が連動しているのなら、肩胛骨あたりを意識してもいいのかも……と、今日は目先を変えてみました。7ヶ月以上考えてきた「骨盤主導」とは少し違うかもしれませんけど、全身が連動しているのなら、肩胛骨と骨盤のどちらがリードするかという問題は、無意味ともいえます。胴体あたりが起点になるという点では同じだもん。頭をやわらかくしなきゃ。f:id:mugibatake40ro:20161114122458p:plain

 みぞおちの奥あたりに、縦棒ペダルマシーンが埋め込まれているとイメージしてみます。体の中心の小さな動きが、体の末端に向かうにしたがい、大きくなるんですから、すごく小さなマシンでいいのです。骨盤には、連動して動く同じマシンがあります。
 胸から骨盤あたりに軸をつくることで、肩胛骨と連動して骨盤あたりにも同じ運動が生じるはず。

 さて、走ってみました。
 キコキコキコキコ……(ペダルの音)

 ……20分経過。

 うん、まあまあ、いい感じ。