胸部の動きで大腰筋を伸ばす?

 わたくし、いま骨盤の回旋の動きは獲得できたことにして、胸部の動きを模索しているところです。

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 ベケレもファラーも、肩のラインが傾いていますね。この動き、むかしはバランスをとるためだけだと思っていましたが、今はもっと深い意味があるように感じています。

  注意! 以下、またまた例の素人考えですよ。

 筋肉を急激に伸ばすことで勝手に縮むことを伸張 - 短縮サイクル(ストレッチショートニングサイクル、SSC)といいます。伸ばすと縮む、縮むと伸びる……要はバネです。
 ランニングに有効とされる代表的なバネは、アキレス腱です。フォアフット着地により、アキレス腱のSSCが使えるのだと、いろんなところに説明があります。なわとびと同じですね。

 私はいま、大腰筋のバネを利用する方法を考えています。うまく大腰筋を利用できれば、拮抗筋であるハムストリングや臀筋も自然に使えるようになるはずです。
 筑波大学の吉岡利貢さんは、フォアフット着地を解説されるなかで、興味深いことをおっしゃっています。(『LUMINA』2012年4月号、53ページ)

 アフリカ系の長距離ランナーはフォアフット着地で走っているが、「日本人は彼らと骨格も筋肉の質も違うのだから、真似しても同じ走りはできない」という否定的な意見も多い。現にアフリカ系の走り方を取り入れようとして故障したランナーもいる。
 しかし、吉岡さんは「アフリカ系のランナーはフォアフットでふくらはぎ・アキレス腱をSSC的に使っているだけでなく、足を大きく後ろに伸ばして、大腰筋でもSSCの力学を使っていると考えられています。確かに彼らは骨盤の角度が違う、大腿骨と体幹をつなぐ大腰筋が先天的に発達しているなど、日本人とはちがう点があるので、全く同じ走り方をすることはできませんが、力学的な仕組みを理解すれば、日本人の走りを改善するヒントは見つかると思いますね」

 この言葉は何年間も謎でした。日本人のはしくれである私も、「力学的な仕組みを理解」して「大腰筋でもSSCの力学」を使えないものか……。
 もしかすると……。
 伸ばせば勝手に縮むのであれば、伸ばすことを意識すればいい。となると、どのストレッチの本にも書いてある「大腰筋ストレッチ」を、走りながら再現すればいいのではないでしょうか。
 大腰筋の代表的なストレッチといえば、足を前後に拡げるランジでしょう。仮に左足を後ろに引いている状態であれば、左手を挙げて体側を伸ばし、さらに右に倒したり、時計回りにねじったりすれば、左の大腰筋は伸びます。

 要するに、このストレッチを応用してランニング中に大腰筋を伸ばす姿勢とは、
 ①骨盤を立てる(=まずはきちんと筋肉を張る)こと。
 ②遊脚が後ろに振られたときに、遊脚側の骨盤を回旋させ前に押し出すこと。
 ③上体をくねらせて脊柱の大腰筋を引き上げること。
 じゃないでしょうか。

 ②の骨盤の回旋は何度も書きました。
 今回は③について考えます。

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 身体をくねらせているようすを図示してみました。
 肩のラインと腰のラインが傾くことにより、左の写真の場合、片方の体側が伸び、片方は縮んでいます。このとき、伸びているほうの大腰筋はピンと張っているはずです。
 実際、ここに回旋の動き(②)がプラスされます。左の写真は右肩が、右の写真は左肩が出ています。骨盤の動きは見えにくいけど、同じほうの腸骨がやや遅れてグッと前に押し出され、ますます大腰筋が伸びます。急激にストレッチされて、筋肉は縮もうとするので、足は勝手に前に戻ってくるのです。
 足運びは、胸から腰にかけてコントロールできるのです。
 たぶんね。


 そのうえで、胸部の動きをどうイメージするか……。
 以前書いたとおり、鳩尾の奥に小さなペダルが埋まっているとイメージしてみたり、胸郭と骨盤がボールだと考え、ボールをゴロゴロ回すイメージで走ってみたり……。あれれ、ボールのイメージは栢野忠夫『動く骨(コツ)』に図解されていたのと同じだなと、さっき本を取り出しました。
 身体は中心部が「主」で手足は「従」だとか、胸と骨盤あたりの連動など、いま考えていることが書いてある。以前読んだときはなんにも理解してなかったんだなあ、とガッカリしています。

 肩と骨盤のラインに関しては、つづきます。

トライアスロン ルミナ 2012年 04月号 [雑誌]

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動く骨(コツ)―動きが劇的に変わる体幹内操法

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