狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

犬の雑学、3つ。

今年読んだ本のなかから、印象に残った犬の話を3つメモ。ちなみに、犬は人間が最初に飼った動物です。オオカミが家畜化されたのは1万5千年くらい前と言われています。

その1……警察犬は何を嗅いでいるのか?

まずは問題です。《足跡追求能力を特別な訓練により鍛えられた警察犬は、犯人や福江不明者を探すときに警察官をサポートしています。では、警察犬は人間の足跡をどのように捜し当てるのでしょう。》(ヤエル・アドラー『皮膚の秘密』30p.)

 答え……《はがれ落ちた皮膚のにおい》(←範囲指定してください)

犬って、そんなもののにおいまで嗅げるんですね。

以下は、答えの解説です。

(人間の)皮膚からはつねに要らなくなった角質細胞がはがれ落ちています。古い角質細胞はそうやって新たに死んだ角質細胞に場所をゆずっているのです。体からはがれ落ちる角質細胞を寄せ集めると、たったの一分間でなんと四万個に達します! 1日の皮むけ送料は一〇グラムにもなります。

その2……犬は犬嫌いの人に飛びつく

以下は、問題ではなく、雑学です。やはり『皮膚の秘密』より。

 動物は情報を「におい」で発信します。最新の研究では、人間も同じことをしていることが明らかにされつつあります。たとえば、フェロモンの作用がこれに当てはまります。フェロモンは赤ちゃんに母親の乳糖のある場所を教え、性行動やパートナー選びに影響を与えます。また、意識して嗅ぐことができないそのにおいを発散させることで、目の前の人に不安を伝えたり、危険を知らせたりもします。
 ですから犬は、犬嫌いの人には余計に興奮して飛びついたりします。人間が不安になる際に出すにおいは、においに敏感な犬にとっては究極のフレグランスだからです。

その3……犬の学習能力
「うちの飼い犬は250の単語を理解する」と聞いたマックス・プランク進化人類学研究所(ドイツ)のユリアネ・カミンスキーたちは、飼い主とボーダーコリーのの協力を得て実験をした。学者たちは内心、犬がそれほど多くの単語を覚えるはずがないと考えていた。
実験方法は、飼い主とリコを別室に分け、飼い主が隣室から単語を読み上げると、リコが単語通りの品目を持ってくるかどうか、というものであった。
10品目ごと20回(200語)の実験をした結果、リコの正答率は92.5%。品目のなかにひとつだけリコの知らないものを入れておいた場合にも、その単語に応じた品目を持ってくることができた。つまり、聞いたことがない単語と、見たことがない品目を結びつけることができたのである。

ただ、リンクの現代ビジネスの記事「人間の幼児なみのスピードで言葉を覚える犬がいた!なぜそんな言語能力が発達したのか?」によると、こんな芸当ができるのはボーダーコリーだけだとありますね。