連休中、ランの途中で公園に腰をおろして水を飲んでいました。家族連れがたくさん遊んでいます。筋力のないヨチヨチ歩きの幼児は姿勢がいいのに、4、5歳くらいになると猫背になるんですね。そういえば、まとめて30回分くらい見た「世界ウルルン滞在記」で、未開民族にまじって裸になった日本人のタレントはたいてい(山本太郎以外)みんな猫背でした。
公園で、走りまわる子供たちは体がぐにゃぐにゃで、ほぼ踵着地です。
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さて、本題は「お辞儀走」。ツンと突いたら葉が垂れ下がる植物の話ではありません。
私の近くで、お父さんが10歳くらいの娘に走り方をレクチャーしていたのです。「前傾になれ、前傾になれ」といい、娘はそのたび上半身を折ってひらがなの「く」の字よろしく前屈みになります。10分くらいやっていましたかね、お父さんは「うん、良くなった」と満足げでした。
地面反力をとらえて垂直に弾もうとする体を、効率よく前方に向けるためには重心は前になければなりません。だけど、短距離でも長距離でもランナーって前屈みになっていませんよね。
その場に立ち、上体を前に折ってみましょう。前に倒れそうになりますか? もし倒れたら大変です。「初めまして」とお辞儀したとき頭と頭がゴッツンコしますから。つまり、お辞儀の姿勢で走っても重心が前にかからないのです。その姿勢で前に進むためには、一歩一歩地面を蹴らなければならず、とうてい速くは走れません。
では、あらためて「気をつけ」。
意識して骨盤を立てて姿勢をよくし、ぐんっと胸を張ってみましょう。胸を突き出すとだんだん拇子球に体重が移動し、しまいには前に倒れ込みませんか。これがランニング時の前傾のはずです。(骨盤が前傾しすぎるのもよくないようですので「立つ」と書きました)
たまに足の速そうな小学生を見ますが、姿勢がいい。お辞儀とは意識が逆なのです。
……なんてことをその場で言いたかったんですが、お父さんの沽券にかかわるでしょうし、コロナが蔓延しているので、ただ見ていました。昔と違って今はネットや本で情報がたくさん得られるんですから、どこかでお辞儀走を改めてほしいなあ。ちょっとしたヒントを与えればその子の人生が変わるかもしれません。
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私の人生が変わった話は以前書きました→ドラえもん、100m、要領の話、その他。 - 狩猟採集民のように走ろう!