たらたら走っております。今日はなんか疲れました。たらたら走りなのに……。
ふと思い出した話を書きます。クイズと思ってお読みください。
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私は中高一貫の私立男子校に通いました。中学2年のときじゃなかったかなあ。ある先生(国語の先生だったと記憶します)、授業中、男だらけの生徒に向かってこんな質問をしたのです。
「このなかで『長男』は手を上げなさい」
どんな意図を持った発言なんだろうと思いつつ、長男の私は手を挙げました。クラス全体では、少なく見積もっても3分の2以上は挙手しました。長男の多さには私も驚きましたね。先生はざっと教室を見渡したあと、不思議そうにこう言います。
「このクラスも長男が多いのかあ。長男は期待されているということなんだね(おそらく授業料の高い私立に通わせてもらっていることを指す)。君たち、期待に応えるべく頑張って勉強しなさい」
授業が終わると、次男や三男は少数派であることを嘆くのでした。
…………さて。先生も生徒もバカでした。上の話、どこが変なのでしょうか。
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↓正解はこちら↓
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《私が生まれたころの合計特殊出生率(1人の女性が何人の子供を産むか)は、2を上回るくらいです。一人っ子と4人きょうだい以上は珍しく、だいたい2人か3人きょうだいでした。以下、男児と女児の産まれる割合を等しいとして計算します。
①一人っ子はすべて長男です。(男子校なので)
②2人きょうだいであれば、組み合わせは以下の4通り(2の二乗)です。
長男・次男
長男・長女
長女・長男
長女・次女
長男、次男の比率は3:1
③3人きょうだいの場合は、8通り(2の三乗)です。
長男・次男・三男
長男・次男・長女
長男・長女・次男
長男・長女・次女
長女・長男・次男
長女・長男・次女
長女・次女・長男
長女・次女・三女
長男、次男、三男の比率は7:4:1です。
④4人きょうだいの場合は、16通りありますが、面倒くさいので答えだけ。
(長男がいないのは、四人姉妹の場合だけだから15のパターンに存在し、
次男がいないのは女4人か男1人の場合だから11のパターンに存在し……)
長男、次男、三男、四男の比率は、15:11:5:1 です。
仮に2人きょうだいと3人きょうだいが同じ比率のクラスであれば、長男:次男:三男は10:5:1です。確率的にはクラスの3分の2くらいが挙手することになります。いま現在は、きょうだいの数が減っているでしょうから、もっと長男の確率は高いと思われます。
たとえ10人きょうだいであろうと、長男がなければ次男はなく、長男と次男がなければ三男はいないんですから、長男>次男>三男>四男……はあたりまえの話です。私がそのことに気づいたのはずっとあとになってからでした。当時、誰かが先生に種明かししてやれば格好良かったのにね。ほんと、先生も生徒もバカでした。