あまり走ってない代わりに、積ん読、積ん観(?)を消化中。
昨日は映画『127時間』(2010、米)を観ました。2003年4月、アメリカのキャニオンライズ国立公園でクラックに転落し、一緒に落ちてきた岩に右腕をはさまれて身動きできなくなった青年の実話を基にした映画です。アウトドアの映画なのでこのブログとは関係なくもない……かな。監督ダニー・ボイル、出演ジェームズ・フランコ、ケイト・マーラ、アンバー・タンブリン。
事故に遭ってから緊迫感に充ちています。なにしろ誰もいない広大な地の、そのまた亀裂のなかにいるのです。岩にはさまれた腕は抜けそうにありません。そして、徐々に水が尽きていくのです。
細部もよくできています。たとえば冒頭、目よりも高い上の棚をざっと手でさらって持っていくんですけど、スイス・アーミーナイフ(十徳ナイフ)だけが指に触れず、そのまま置いていかれます。それがのちのち影響するのです。
フロイト的な読み方をするなら、ブルー・ジョン・キャニオンの渓谷=胎内を巡った「第二の誕生」が果たせるか、ということになります。1人で生まれ、群衆にまみえ、1人で死んで……。
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教訓=とくにトレイルランナーのみなさん、出かけるときは行き先を告げておきましょう。それから、装備はしっかりしたものを。