狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

緊急事態宣言と月

緊急事態宣言が出ました。

当たり前のことですが、人と人が近接しなければ新型コロナウイルスの感染は劇的に減らせるわけです。現政権に強権を持たせるのは危険ですけど、この宣言には罰則などもありませんし、注意喚起としてはよいかもしれません。ただ、安倍氏は「絶対に」「全く」「完全に」「最重要課題」「異次元の金融緩和」「国土強靭化」「指一本触れさせない」などなど強い言葉ばかり吐いてきましたからね、緊急事態宣言も狼少年の言葉に感じます。

たくさんの方が指摘していることですが、自粛要請しても補償がないのだから、通勤せざるをえない人は多いはずです。満員電車が空っぽになることはないでしょう。大都市圏の多くの人間は「政府の要請に従って干上がるか」と「感染リスクを抱えながら働くか」の二択を迫られることになります。

国会ウォッチャーの私。安倍政権が弱者救済のために本気で何かをするのを見たことがありません。一方、彼らは自己防衛・利権死守のためならば脱法的行為を厭いませんし、平気で嘘や見苦しい言い訳を口にします。新型コロナウイルスも自治体や国民に丸投げですね。

……と、書いていますが、安倍氏の会見を生放送で見てはいません。食事前に多摩川を走っていました。なんか調子が悪いので9キロで終了しましたけど。

最近、中高生がよく走っています。たいてい二人組くらいです。そりゃ体もなまるって。

ひょろひょろの男の子が2人、前方で歩いたり走ったりしていました。キロ5分くらいのペースで抜くと、数秒間くっついてきます。なんかおかしかったので、後ろを振り返って「一緒に走る?」と声をかけようか、一瞬考えたんですが、そうか、ジョギングするときも2メートル離れろとかいうよなあ、と考えて無視。切ないのう。

見事な満月でした。最近、なんちゃらムーンとか言う人がいるらしいけど、そんな言葉はむかしなかったよね。以前、月の本ばかり読んでいた時期があります。月の関連本は学術書風のものからオカルトまで幅広く、玉石混淆ですが、「玉」を一冊挙げるなら、月に関する本のガイドにもなっている松岡正剛『ルナティックス』ですね。文庫になってるらしい。

脱線ついでに書いちゃおう。

この本で知り、先史時代の少女が主人公である『トナカイ月』を読んだのでした。狩猟採集生活を描いた珍しい小説です。詳しい内容は忘れていますが面白かったという記憶はあります。再読してみようかな。ただ、1月から順に「◎◎月」と呼ぶという設定は今はおかしいと思います。狩猟採集民は1年サイクルでものごとを考えたりしなかったのです。だから年齢の概念もありません。暦は農耕生活で生まれます。(追記=ヘヤー・インディアンほか北アスパカン亜族に属するインディアンは太陰暦であり、月の異称を持っていた、とのこと。太古から同じだったかどうかはなお考察の余地ありとしても)

ルナティックス - 月を遊学する (中公文庫)

ルナティックス - 月を遊学する (中公文庫)

  • 作者:松岡 正剛
  • 発売日: 2005/07/26
  • メディア: 文庫