狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

俺を感動させろ!

160キロ超の速球を投げる大船渡・佐々木朗希投手が、監督の判断で岩手県大会決勝を登板回避したという問題……いや、私は「問題」なんて思わないんですけど。

試合の中継を少しだけテレビの中継を見ましたが、佐々木投手はベンチにいて、花巻東に点差をつけられていました。野手としても出てないようです。「ある意味監督の見識だな」と感心しました。あの細い体型からダイナミックに投げこむんだから、身体の負担は大きいはず。

高校時代の登板過多によりプロでは鳴かず飛ばずで消えた投手をたくさん見てきました。監督の英断は素晴らしい。

学校や監督にとっては学校の宣伝やチームの勝利こそが重要で、選手の将来なんて二の次です。

選手にとっても、甲子園は将来を棒に振ってもいいと思えるとても魅力的な空間と思われます。

かくして、両者の利害は一致します。監督が「いけるか」と投手自身に問えば、将来のことなんて考えず「投げます」というでしょう、そりゃ。

問題は日程ですよ。

ここからは別の話。文末にリンクしたネット記事から引用します。

(略)決勝で佐々木を登板させなかったことについて、同校に「なぜ投げさせないんだ」などと否定的な意見が殺到していることが分かった。学校関係者によると、試合当日に150件以上、この日朝には留守電に53件の履歴があったという。「100件あったら激励が1件で、あと99件、ほとんどは苦情」と同関係者。この日は学校に乗り込もうと実際に足を運んできた者までいて、大船渡署に巡回を要請していた。

苦情の電話をかけたり学校に乗り込もうとする人たちがいるらしい。

彼のピッチングを甲子園で見たかったという気持ちは理解できます。大船渡高校のOBもいるかもしれない。それでも抗議の電話をして自分の意見を押しつける人に向かって私はこう言いたい。

 

 「俺を感動させろ!」というバカ 

 

チームや選手は世間を感動させるためにあるのではありません。これからオリンピックにかけて、こういう人たちが増えていくのかしら。