狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

サブフォー、サブ3.5を達成した非常に個人的な練習

「どうやったらサブフォーを達成できますか」「3時間半を切れますか」とよく聞かれるんですが、私にはわかりません。えらそうに答えられるほど実力もない。練習に絶対はなく、いろんなアプローチのしかたがあると思います。でもまあ、自分でやったことを書くなら下記の通りです。
サブフォーは2010年1月の勝田全国マラソンで達成。
ネットのサブ3.5は同年11月のつくばマラソン、グロスでは2011年10月のしまだ大井川マラソンで記録しました。

◎サブフォー達成前の練習

◇月間200kmを続ける。
◇ときどき30km走をする。
◇減量する。
◇分厚いシューズはやめる。モノに頼らない。

サブフォーを目指していたころは、5分半/kmくらいで平気で10kmくらいジョグしていました。4時間をらくらく切れるペースです。そういう人は案外多いんじゃないでしょうか。しかし、レースで実際にそのペースで走ると後半へたる。

となると、ロングジョグやLSDでスタミナをつければいいわけです。

減量に関しては、いつも引き合いに出す『賢く走るフルマラソン』にあるとおり。エンジン(心肺)強化と車体の軽量化(減量)はタイム向上のための二大要素です。

私は「初心者であることを忘るべからず。背伸びするべからず」と自分を律するあまり、誰もが初心者用シューズとして推薦する ASICS GT-2*** NY を履いていました。いま思うに、ただの偏狭でした。あんなクソ重いシューズでフルを走るなんて今では考えられません。ランニングは地面の反撥を推進力に変える運動。いきすぎたクッション性は地面反力までも殺いでしまうのでスピードが出ないのです。よほど体重が重いなら話は別かもしれませんが、分厚いシューズは無駄に疲れるだけです。

機能性タイツも購入しましたが、効果を感じられず、すぐに穿くのをやめました。

恥をしのんで書きますが、「カスタムインソールつくったら大幅に自己ベスト更新できた!」という広告に飛びついて某有名ショップに行ったこともあります。シューズとセットで大枚はたいてつくったインソールはまったく合わず、その後、喧嘩別れのような形になりました。以後、「モノに頼るのはやめ、自分の身体をきちんと鍛えるしかない」と覚悟を決められたので、高い授業料を払った甲斐はあったかなあ……。

シューズの話に戻れば、サブフォーを目指す人には、たとえば ASICS なら DSトレーナーがいいと思っています。 NY履いて4時間を切れない人に「シューズ替えたら」とアドバイスしたところ、2人ほどサブフォーを達成しました。私も NYに執着しなければ1年早く達成できたかもしれません。よほど体重の重い人でなければ「3時間半クラス」として売られているシューズがいいように思います。ミズノならアミュレット、アディダスならCSとか。

レースでは「1時間ごとに11km走る」がいい目安になります。グロスでサブフォーが狙えるからです。このクラスは、給水で立ち止まる人が多いので接触に注意。中終盤、周囲のペースが落ちているのにつられてダラけてはダメ。どんどん気持ち良く抜いていけばテンションも上がります。

◎サブ3.5達成前の練習

◇月間300kmを続ける。
◇5時間走で50km走る。
◇30km走を何度もやる。(月に3回はやりました)
◇30kmのペース走(キロ5分)の達成。
◇15kmのBUで、各5km25分→24分→22分半の達成。(岩本コーチ流BU)
◇減量する。

1度サブフォーを達成したらやめてもいいと思っていたくらいだから、1月の勝田全国マラソンでサブフォーを達成したあとモチベーションがガクンと下がりました。そもそも持久走が苦手だった私が、それ以上速くなる見込みもなさそうです。
練習に身が入らず、4月のかすみがうらマラソンで自己ワーストをマークしまいました。暑さもありましたが、初マラソンより遅い4時間20分以上のタイムです。ショックでした。

あまりのふがいなさに、鍛え直すことにしました。

サブ3.5に必要だとされる条件をあれこれ探し、実行したのです(5時間走の50km達成だけは誰も必須だと言いませんが、スタミナに自信がつきました)。

本気で3時間半を切れると思ったわけではありません。「サブ3.5の練習をすれば自分でも3時間45分くらいで走れるかもしれない」と考えたのです。

「サブ3.5にスピード練習は不要」という噂があります。私はラクなほうを信じることにしてインターバル等はやらずじまいでした。5:00/kmの30kmペース走(ひとりでやりました。給水で2度止まった記憶があります)や、岩本コーチ推奨の「卒検」ビルドアップもスピード練習というより最終確認でしたから1度ずつしか実施していません。

減量に関しては、66kgあった体重を7kg減らしました。いまでも59〜60kg台でフルを走ります。(身長174.8cm)

つまり基本はひたすらジョグ。月間300km(月に3度は30km超ジョグ)を半年続けたらアラ不思議、ほんとに3時間半で走れたんです。レース中、1時間にほぼ12km進んでいたので「こんなに速く走れるわけない。いつかつぶれる」と感じましたが、最後まで余裕がありました。前半より後半が速い「ネガティブスプリット」でフィニッシュ。夢を見ているようでした。(レースの模様はこちら

もっともこのときはネットでのサブ3.5(3:29:09)で、グロスでは3:32:14でした。翌年春は東北の震災で大会は軒並み中止。グロスで3時間半を切ったのは11ヶ月後のしまだ大井川で、3時間18分17秒でした。

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「3時間15分を切る練習は?」と、これはよく女性から質問されるんです。女性にとっては国際ランナーの資格を得られる重要なタイムですから。

しかし、これも正解はわかりません。私の経験から言えば「月間400kmジョグしていたら自然に切れた」なんです(たまにスピード練習も試みましたが、続かなかった)。もちろん坂道を走ったりしてコースにバリエーションはつけましたし、秋以降は、30kmのペース走(4:30〜35/km)もしましたけど、基本的にジョグというのは変わりません。夏場に一度は月間500km走っていましたっけ。

ただ、これでスピードがつかないのは確かですし、月間400kmも走る時間的な余裕がない人もいるに違いない。やはり、よくわかりません。

最初に書いたように、いろんなアプローチのしかたがあり、私はたまたま400kmのジョグが有効だったのでしょう。

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話は換わりますが、どなたか、サブスリー達成の秘訣をご存じありませんか?^^
いえいえ、自分で考えます。

あなたも3時間30分が切れる―岩本流マラソントレーニング

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