狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

動かなくなったジョアン・ジルベルト

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久しぶりにきつい坂道をジョギングしました。楽しかった。いい感じでお尻やハムに刺激が入りました。最近は、1日7〜8kmくらいしか走らないので、負荷を高めるために坂道を走ろ。

さて、先日、ジョアン・ジルベルトが亡くなりました。88歳だったとのこと。私は1度だけコンサートに行きました。「最初で最後の来日か」と宣伝していたので、チケット取ったんです。

「週刊新潮」の記事(上の画像は一部)に、《ジルベルトさんが万雷の拍手のなか、動かなくなってしまったことがあった。しかも20分以上》とあります。

私、その場にいたんです。2003年9月16日のこと。以下は、むかし公開した日記より。

《夕方、 東京国際フォーラムへジョアン・ジルベルトの公演に。

ボサノヴァの神様、たいしたおじさんでした。開演時間に1時間以上も遅刻。みんな静かに待っていましたが、私は「こんなに遅れやがって。端折ったら承知しないぞ」とカリカリしていました。

20時を過ぎてやっと登場。

ギター一本でささやきかけるように歌い始めると、気分がとろとろになります。待たされたことなど忘れて演奏に聴き惚れました。

何曲か終わると、うな垂れて……次の曲が始まりません。

動かないのです。

ライブ中に寝るなんてことある? 機嫌でも損ねてる? もしかして……? 場内がざわつきます。名前のコールと拍手が自然とわき起こり、大きくなっていきました。しばらくすると「みなさんは間違っている。彼は拍手がやむのを待っていま〜す!」と絶叫しながら、会場を走り回る若者も登場。(きみはどうしてそう言い切れるんだ? 超能力者なのか?)

30分くらいかな。大混乱。すると、袖の向こうからスタッフらしき日本人がゆっくり歩み出て、ジルベルトの背後から両肩を軽くポンと叩きますと、ハッと上半身を起こし、なにごともなかったようにギターを弾き始めました。

結局、アンコール後も延々歌いつづけ、終わったのは23時近くでした。》

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