狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

中・長距離と筋トレなど

今月は11日までに67kmしか走っていませんが、短距離くん宣言(期間限定)したのでロング走はしばらく度外視。筋トレ・上り坂ダッシュ・下り坂ダッシュの日々です。

いま、石井直方『トレーニングをする前に読む本』を読み直しています。

◎速筋と遅筋 

私、どう考えても速筋優位です。学生時代、短距離や高跳び、50Mくらいまでの水泳など、瞬発系種目はわりと得意でした。持久走をやらされる三学期はガクンと体育の成績が下がってしまう。

ここ十年以上ジョギングをしていますが、速筋は太くなりやすいので、いまだに筋肉質に見えると思います。長距離は軽いほうがいいんだから、ケニアや箱根ランナーのようにペラペラの身体になりたい。彼らは遅筋優位だから筋トレしてもガッチリしないんですね。一方、100M走などの選手は筋肉隆々です。

速筋線維と遅筋線維は生まれつき割合が決まっています。

速筋と遅筋の《速度の違いは、主にエンジンの役割を果たすミオシンの違い[『トレーニングをする前に読む本』21ページ]だそうです。ミオシンは筋肉に存在するタンパク質の一種、筋収縮力を発揮する代表的な「モータータンパク」だとか。

速筋優位の人は持久走ができないのか? 石井氏によると、《環境が筋線維の性質を変えることは、持久的トレーニングで確かめられています》とし、ウサギに持久的な刺激を与えると《速筋線維の中に遅筋型ミオシンが現れ始め、1ヶ月ほどで完全に速筋型ミオシンと入れ替わります/このことは、持久的なトレーニングを行うと筋肉がより遅筋型になることを示しています[同 22〜24ページ]とのこと。

私の場合、ジョギングをすることで速筋が遅筋のように働いてくれていたんですね。

では、逆に、遅筋優位の人は短距離ランナーに変貌できるんでしょうか。

《(略)高い強度の筋力トレーニングによって筋線維の性質がより速筋的になるかについては、よくわかっていません。むしろ「あまり変わらない」または「中間的なタイプの筋線維が増える」というのが定説になっています。このことから、「マラソン選手には努力でなれるが、スプリンターは遺伝で決まる」という、やや夢に欠けるものの、それらしい結論が導かれます》とあります。

速筋、遅筋はそれぞれタイプ別に分かれているんです。本書には詳しい説明がありますが、ここでは割愛します。

 ◎中・長距離ランナーに筋トレが必要な理由

219ページからは、中・長距離ランナーの筋トレについて書かれています。

トップレベルのマラソンランナーが練習に筋トレを採り入れています。

結論から書けば、中・長距離選手にプライオメトリックトレーニングを行わせると、パフォーマンスがアップしたそうです。

プライオメトリックトレーニングとは、伸ばされた筋肉が反射的に縮む「伸張反射サイクルストレッチショートニングサイクル、SSC、私は「伸張 - 短縮サイクル」と表記しています)」を鍛えるトレーニングです。有名なのは、ボックスジャンプやメディシンボールなどでしょうか。縄跳び、アンクルホップなどもそうでしょう。

効果が出た理由は、神経系のはたらきが良くなったこと、脚筋群の硬さ(スティフネス)が増大したことではないか、と石井氏は書いています。

プライオメトリックトレーニングは、外観上の負荷に比べてはるかに大きな筋力発揮をともなう場合が多く、容易に行えるものではありません。したがって、中・長距離の選手の場合にも、基礎的レジスタンストレーニング(引用者註 ダンベルやバーベルなどの重りを使った筋トレ)によって神経・筋機能のポテンシャルを十分に高めたうえで、段階的にプライオメトリックトレーニングへと移行することが、安全性と効果の両面から見て重要と思われます[同 223ページ]

 ◎私がやるべきこと

私の短距離くん宣言(期間限定)は、いちおう長距離を見据えてのものです。

いまやっていることのうち、プライオメトリックトレーニングといえる種目は、スクワットジャンプ、片足跳び(ケンケン)などでしょうか。坂道ダッシュもその一種と思います。筋トレすなわちレジスタンストレーニングは、ケトルベルを使っています。

4月11日にやったのは、

 プッシュアップ 20回2set
 ケトルベル8kg腹筋(ロシアンツイスト) 20回2set
 ケトルベル8kg腹筋(ケトルベルヘイロー) 左右周り各10回2set
 ケトルベル腹斜筋12kg(ウッドチョップ) 左右各10回2set
 ケトルベル広背筋12kg(片手オーバーベントロウ) 左右各15回2set
 ケトルベルスイング12kg 20回2set
 ケトルベルスクワット12kg(デッドリフト) 20回2set
 チューブによるケツ筋トレ たくさん

 ランジウォーク50歩
 スクワットジャンプ20回
 ケンケン各50歩

でした。
ケトルベルの種目については、そのうち詳しく……。

『トレーニングをする前に読む本』、ほかにもランナーに参考になりそうなことが書かれています。果たして宮坂さん、短距離ランナーになれるのか。坂道ダッシュについて考える、あしたのこころだ!