狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

さいたま国際マラソン(当日篇)負けるべくして負けた。^^

まずは、私が考えた格言を。

 練習して負けることはあるが、練習しないで勝つことはない

さいたま国際マラソン、速報タイムは3時間28分24秒でした。3時間半が目標だったので表向きは予定通りですけど、8割くらいの力で楽しくゴールするはずが最後はヒイヒイ悲鳴をあげ……。準備不足で臨んだ試合だったから、負けるべくして負けました。

         ◎

当日11月15日は私の50回目の誕生日。

きのうにつづく今日なれど、「50歳になった日を境にまたきっちり練習し、レースをリタイアせずやり抜こう」と自分に言い聞かせました。昨年12月に防府読売マラソンをDNFしてから、いまの不調が始まっているのです。仕切り直すきっかけがほしい。

会場には午前8時20分ごろ到着。

ファンランのつもりなのでカーボローディングはしていません。忙しくてあまり寝ていませんが、それでも3時間半なら無理なく完走できる(それくらいできなきゃならない)と考えていました。

私は新鮮な気分を味わいたいから大会概要はこまかく読みません。試走もしません。しかしトイレの位置やタイムスケジュールはチェックしとくべきでした。アリーナの通路のトイレ(個室)の列に並んでいるときに「Aブロックのランナーは午前9時10分までに整列すべし」いう放送が聞こえたのでトイレをあきらめました。さいわい切羽詰まってはいなかったんですけど。

9時10分に「日本代表チャレンジャーの部」がスタート。ご承知のとおり、さいたま国際マラソンは横浜国際女子マラソンを継承する形で始まった女子のエリートレース。五輪代表選考の対象レースのひとつです。

制限時間4時間の一般の部は9時40分にスタートしました。私のロスタイムは30秒。友人によるとテレビに映ったそうです。

試走したランナーからアップダウンの連続だと、それとなく聞いていました。

雨はやみ、走りやすい気温です。私は8割くらいの力で3時間半を切るつもりなので1キロ5分弱でいいはずなのに、つい速くなります。あんまり時計は見ず、「きつくないペース」を維持しようと決めていました。仮装禁止ではなかったようで、プチ仮装ランナーをたくさん見ました。

2週間前の雲取山トレランで捻挫した左足首は、ふだんのジョグなら気にならないのに今日はやたらと痛みます。右足の大腿二頭筋もやや故障気味。シューズ(ミズノ・ウエーブスペーサーダイナ)もいまいち合わない。

有料道路の料金所を出たあたりでエリートランナーのトップとすれ違いました。吉田香織選手が3位で追っていました。その先、浦和美園という地名は知ってますよ。われらがサンフレッチェのライバル・浦和レッズの本拠地があるところ。「年間王者はいただくぜ!」と埼玉スタジアムにむかって(心のなかで)叫びました。

28キロあたりで陽が射し始めます。半袖の下にノースリーブのシャツを重ね着したのを後悔しました。カーフガードも要らなかったか。

私は延々フラットなコースよりも、多少アップダウンがあるほうが好きです。ところが、32キロあたりの上り坂で、右足の内転筋、ふくらはぎの内側が痙攣しはじめました。下り坂では足首と太腿前面がズキズキ痛みます。1キロ5分以内を守れなくなりました。

まさしく、「練習しないで勝つことはない」のです。───反省!

数回立ち止まってふくらはぎを揉んだり伸ばしたりしました。なんといっても50歳の誕生日です。リタイアしない、歩かない、きちんとゴールせよ、と自分に言い聞かせます。3時間半は切らないといけません。

34キロで応援に来ていた知り合いと遭遇。この日は誰にも参加すると伝えてなかったので驚かれます。

とにかく走るふりをしていれば、ゆるジョグでも3時間半を切れると計算。痛む脚をごまかしながらヨロヨロとフィニッシュしました。ほっ。速報で3時間28分24秒というタイムです。こんなに苦しむとは思わなかった。

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アリーナでしばらくぼんやりしていたら、あちこちから「つらいコースだった」「何時間何分かかってしまった」という会話が聞こえます。ゾンビ化したランナーも多数。半袖シャツを脱いだ私は、ノースリーブ+短パン姿で会場を出て、さいたま新都心駅に向かいました。

駅の方向からゼッケンをつけたランナーが続々と歩いてくるのです。「フィニッシュゲートからアリーナに向かう順路じゃないのに、たくさん選手がやってくるなんておかしいなあ」と不思議でした。そうか、彼らは完走メダルをかけてなかった。関門を通過できなかったランナーが収容バスから降りて歩いていたのです。あんなにDNFの選手がいたのでしょうか……?

完走率に関してサンスポのネット記事(共同)がありました。

 さいたま国際・一般の部、完走率は低め…今後検証へ/マラソン

 さいたま国際マラソン(15日、さいたまスーパーアリーナ発着)選考レースとは別に、4時間以内に完走できることを参 加資格とした一般の部も実施された。ただ完走率は男子が73・57%、女子が56・16%で、男女合計の完走率で最低でも94%を超えている東京マラソン と比べると低い結果となった。
 制限時間が東京より3時間短いことが一因に考えられる。大会事務局の担当者は「意外と低い。参加者の年齢や走力がどうだったかを含めて今後検証したい」と話した。(共同)

半分歩いてゴールできる東京マラソンと比較しているのはご愛敬として……。

何度もサブフォーを果たしたランナーも結構リタイアしたかもしれません。タフなコースでした。でも、沿道の応援は途切れないし、ボランティアのみなさんの働きも素晴らしかった。ほんとうにいい大会です。制限時間4時間の大会には大田原マラソンや防府読売マラソンがあります。それらと比較しても難しいコースなのはまちがいない。しかしそれだけ攻略のしがいがあるともいえます。この大会を完走できたら、たいていサブフォーできますよ。

私は軽装のまま電車に乗り、2駅先の北浦和駅で下車。以前入ったことのあるスーパー銭湯「湯屋敷孝楽」に行きました。この銭湯はマラソンのコースに面していて、ついさっき走り抜けたところなのです。レースはすでに終わっていましたが、周囲に大会スタッフや警察官がまだたくさんいて、交通規制を解くための確認作業をしていました。こういう裏方の苦労を見ると、頭が下ります。

スーパー銭湯には多くのランナーがやってきて、しばらくすると男湯は入場制限が設けられていました。

帰宅後、少し仮眠して、夜中までデスクワークでした。フルマラソンのあと、こんなに仕事したのは初めてかも。

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