狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

4度目の東京マラソン 2014/2/23

 郷里の父親が脳梗塞で倒れ、今月は2泊3日で2度帰省しました。助かる見込みは1、2割と言われましたが、持ち直しまして、数日前に一般病棟にうつりました。意識は戻りませんし、本人にとって不本意な状態であるのは間違いありませんが。
 そんな事情で、東京マラソンのお祭り気分ゼロなのです。上旬はほとんど走ってません。一時はDNSを考えましたが落選した人に申し訳ない。一週間前からルーティンの調整だけはしました。

 さて、当日。広島から来たUくんの宿泊先で着替えさせてもらい、号砲まで一緒に行動しました。
 東京マラソンは3年連続4度目。Aブロックです。寒々しい開会のセレモニーですが、今年は1人じゃなかったので寒さを忘れられました。森喜朗元首相にブーイングが浴びせられていたのには笑いました。スピーカーの位置の関係か、私はほとんど聞いていませんけど、スピーチは短めで、その点では好感度アップ。

★9時10分スタート。
 高揚感ゼロ。走れば雰囲気に流されてテンションが上がるかと思ったけど無理でした。盛り上がる沿道を、音を消したテレビで見ている気分です。世間じゃソチ五輪で「勇気」 や「元気」を与えたりもらったりしているが、私ごときが走ったところで世の中に影響はないし、うちの親父が恢復するわけでもない。……大会中は病人のこと を忘れるつもりだったのに、ときどきそんなことを考えました。
 晴れの予報を見て濃いめのサングラスを選択したのもまずかった。曇っていて、なんだか世界が暗いのです。

★0:22:56(スタートロス36秒ふくむ)/lap22:56(〜5キロ)
★0:45:13/lap22:17(〜5キロ)
 スタート直後から、不調を自覚しました。
 3時間10分を切った去年のつくばマラソンでは身体が軽く、ポンポン弾むように走れましたが、あの感覚がありません。今月は練習不足なうえ減量をやめてしまったので、1.5〜2.0kgくらい体重オーバーなんです。体重1kgでフル3分違うと言います(もっとちゃんとした計算式もあります)。つくばのときより気温が低いのをアドバンテージと考えてもフィニッシュタイムは3時間12分くらいかなあ、と予想しました。
 とはいえ自己ベストを狙いたいという欲もあります。30kmまでは4'30/kmペースで刻みたかった。
 飯田橋で、去年は見つけられなかった沿道のGさんにご挨拶。
 日比谷で、参加されていたZさんが声をかけてくださいました。

★1:07:25/lap22:12(〜15キロ)
★1:29:58/lap22:33(〜20キロ)
 新橋で高校時代の同級生Mとハイタッチ。増上寺過ぎでIさんとハイタッチ。品川を折り返すとやや向かい風。無理せず少し落としました。三田駅あたりでBさんをお見かけし、Iさん、友人Mともう1度ハイタッチ。

★1:52:33/lap22:35(〜25キロ)
★2:15:19/lap22:46(〜30キロ)
 ハーフ通過がグロスでちょうど1時間35分くらい。身体は重い。後半の失速が目に見えるようです。浅草橋でYさんが声をかけてくださいました。ペースは徐々に落ちましたがネットタイムであれば30kmは4'30/kmでした。

★2:38:04/lap22:45(〜35キロ)
 むむむ。身体が動かない。ここ数年のフルマラソンでは、32km過ぎたら「あと◎キロしかないじゃないか」と心のなかで笑えるくらい余裕があったんです。しかし今回はあきらめムード。時計を見るのもやめました。30〜35キロはそれで22:45(4'33/km)だったんですね。足がピクピクと痙攣し始めます。
 給水ポイントがくるたび、歩きたい気分。晴海通りに入って一瞬日が射したかと思うと、短時間、みぞれだかヒョウだかがパラつきました。驚いちゃったなあ。
 足の裏が熱く、痛みます。オーバーウエイト気味で TAKUMI sen を履いたからでしょうか。

★3:02:12/lap24:08(〜40キロ)
 足が完全に止まった感じ。大失速。
 2年連続でアハアハ笑いながらのぼった佃大橋が今回は初参加のときみたいに苦しい。橋のうえに元同僚の女性がいると言っていたっけ。そこまでは進もう…… やっと彼女を見つけたところで「頑張って〜」と声をかけられます。言われた手前、少しは進まなきゃならない。「もうダメだ〜」とか「くるし〜」とか返事を しながら、彼女の視界にあるうちは粘りました。体感ではキロ6分以上です。もう思考停止状態。キロ何分で走ったらどのくらいのタイムになるのか、計算でき ません。
 39キロ手前で3年連続応援されているKさんを発見。恥ずかしいことに、去年より到達するのが遅くなりました。「もうダメです」 みたいなことを言ったかなあ。歩きたい、リタイアしたい、こんなに苦しいレースはいつ以来だろう? けど、40キロに Hさんがいるので、そこまでは……。
 25キロあたりからずっと並ぶように走っていたピンクのウエアの女性が真横に現れ、少し会話しました。「なんとか15分を切りたい」と歯を食いしばります。話したあと、私が彼女の前に出る恰好になりました。私がペースを落としたら彼女も15分切りを逃す気がします。せめてキロ5分は切らねば……と粘りました。
 おっとビックリ。沿道にWさんが登場しました。またも私の返事は「苦し〜ッ」。返答にまったくヴァリエーションがありません。
 40キロでHさんとハイタッチ。そこから少し走ると、またまたビックリ、CさんとKさんが応援されていました。
 4'45/kmくらいでは走れていたようです。

★3:12:45/lap10:33(〜Finish)
 残り0.195kmのゲートから先が長かった。いつものようにダッシュもできず、売り切れた脚をなんとか動かし、ゴールしました。自己ベストから3分近く遅いけど、今回はこんなもんです。振り返ると、さきほどの女性もみごとフィニッシュ。握手して健闘をたたえました。私のほうは健闘じゃなかったけど。

 まあ、タイムは予想通り。終始気分は低調。久々に苦しみました。
 東京をあげてのお祭り騒ぎ……は満喫できなかったけど、ラスト6キロくらいは、つぎつぎ現れるラン仲間の声援に後押しされ、バケツリレーならぬ声援リレーでゴールまで運んでもらいました。みなさんがいなければ、リタイアしていたかもしれません。

 レー ース後は、Mくんと移動し、ランステでシャワーを浴びたあとビール。羽田に向かう彼と別れて、新宿でAさんやDさんたちが打ち上げされていたお店に合流しまし た。少し気分がほぐれました。走ったみなさん、応援されたみなさん、本当にお疲れさまでした。