狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

キプチョゲ、2時間1分台!

3連休のまんなかの日曜日は、あれこれ用事があり、自由になるのは午後の数時間。そのあいだに12キロジョグ(残暑ですね〜)して、帰宅後、タバタ28回目。

CS放送でベルリンマラソンがあると知り、録画予約して出かけたんです。どんなスポーツであれ「録画を見るまで試合結果を絶対知りたくない」と、耳目をふさい

で帰宅するなんてこと、今までなかった私。でも、このレースばかりは男子選手の誰か(キプチョゲかキプサングか、または私の知らない誰か)がすごい記録を出す予感がして、帰るまで情報を遮断していたんです。SNSも見ないでね。

ところが、電車に揺られていると、妻からLINEが来たのです。

「マラソンで世界記録出たってね」

ガーン! 妻よ、いちばん知りたくなくて知りたいこと送ってきてどうする? ふだんマラソンに興味ねえのに、今日に限ってどうして結果を書いてくるんだ。夜中の楽しみが台無しだよワーッ、と心のなかで暴れました

 帰宅後、スタート時から飛び出し、ペースメーカーをけしかけながら走るエリウド・キプチョゲ(ケニア)のレースを飛ばし飛ばし視聴。 

すごいね、人類初の2時間1分台!

キプチョゲのラップも素晴らしい。ずっと2:55/km前後で走り、ハーフが1:01:06、フィニッシュが1:00:33。ここのところ世界記録はみんなそうですが、見事なネガティブスプリットです。

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鮮やかな蛍光ピンクのナイキが、キプチョゲの足許で光っていました。

女子のレースは、グラディス・チェロノ(ケニア)が、野口みずきの大会記録を更新。自分の記録にさほど拘泥してないような口ぶりの解説・野口が、チェロノのゴール直後、「抜かれちゃいました」と言ったのが印象的でした。

2018年8月の練習……タバタ継続中

8月も、だらだらジョグとタバタ式トレーニングの一ヶ月間でした。

走った距離は310km(最近、10km/日に合わせるのがマイブーム)です。

スピンバイクを利用した1日おきタバタは、意図的に2回抜いてみました。

8月、1、3、5、7、9、11、13、15、17、23、25、27、29、31日の計14回。

7月18日に始め、6週間を超えました。

考案者・田畑泉先生の著書によれば、「タバタトレーニングの場合は週2回でも効果があることが最近わかってきました。また、タバタトレーニングによる最大酸素摂取量は3週間ほどでかなり向上がみられることがわかっていますので、6〜12週間ほど続ければ十分と考えられます」とのこと。

さて、私の心肺機能は向上しているのでしょうか。

まだ暑い日や強風の日が多く、客観的にチェックできていません。

究極の科学的肉体改造メソッド タバタ式トレーニング

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ちびまる子ちゃんとマラソン

さくらももこさんが亡くなった、というニュースにビックリしました。

さくらさんは、私と同い年。

走りながらラジオを聴いていたら、ヒデキの歌う『ちびまる子ちゃん』の歌「走れ正直者」がかかりました。西城秀樹も死んじゃったね〜。涙。

 ♫
 朝早くに マラソンしていたら〜
 自転車乗ってるあのコに抜かれたよ〜
 いつだ〜って オレは全力さ〜
 速さではン負けないよ〜!
 ツインツインカっムカムターボだぜ〜
 ラッキー クゥアムカムさ〜
 足が自慢さ!
 ゴーゴー あしたをつ〜まえろ〜〜
 オーケー 今日ンも〜また〜
 汗が光るよ〜


さあ、週末もバーッとやるぞ〜〜〜〜

『暴れん坊将軍」3「命を賭けた女子駅伝」

しばらく更新していないので、漫然と何か書きます……

9月1日のこと。

私はスポーツ中継をチラチラ覗く程度しかテレビを見ないんです。昼めし食いながら大谷翔平見ようかな、とテレビつけたら試合は終わってました。

点けたついでに、何かないか……と探します。こなにたくさんチャンネルあるのになあ、とさざぼやいたあと、冗談半分でCSの「暴れん坊将軍」再放送にしたら、ツッコミどころ満載でものすごく楽しめました。あとで検索すると、『暴れん坊将軍』3「命を賭けた女子駅伝」というらしい。

途中から見たのでストーリーはよくわかりませが、法被を着た女がタスキをかけて走っています。駅伝大会……それも火消し対抗女子駅伝らしい。フィクションですから江戸で駅伝やっててもかまいませ。駅伝を走る女性たち、かなりの距離を走っているはずですが、みな短距離みたいに全力疾走です。すばらしい走力です!(それなのに、応援しているおっちゃんや子供が何度も追いつきます。近道があった?)

途中でマツケンサンバが悪い奴らを斬りまくり、その回の主人公である女性走者がアンカーとしてみごと優勝。おめでとう。私ゃ感動した!

ちなみに、『暴れん坊将軍』再放送では、以前すごいのを見たことがあるんです。過去のメモを確認したところ2011年のことでした。午前10時ごろテレビを覗いたら、冒頭いきなり宇宙空間を高速移動する火球が映るのです。ウルトラマンシリーズの再放送かなあ、とぼんやり眺めていたら時代劇だったので、ブッたまげて見入ってしまいました。のちに検索したところによると、『暴れん坊将軍』9「江戸壊滅の危機!すい星激突の恐怖」でした。

毎夜毎夜、空に浮かぶ彗星が大きくなります。江戸にぶつかるという噂が広がり、町中は大騒動。その機に乗じて強盗団が現れる始末。マツケン吉宗が天文学者・西川如見(笹野高史)に命じ、火球の行方を調べさせると、如見は天球儀や地図を見ながら幾晩も呻吟します。やっとのことで落下場所を八王子と特定、当該地域の村人たちが大八車引いて逃げていると、如見の予想通り彗星が落下し、大爆発しました。(私はあのあたりをたまにジョギングします)

時代劇らしからぬSFチックな内容で、「神回」と呼ばれているとか……。

気になっていろいろ調べて、さらに驚きました。フィクションと思ったところが案外フィクションではないのです。吉宗の時代、地球儀も天球儀もありました。地動説も伝わっていたそうです。天文学者・西川如見は長崎から江戸にのぼり、実際に吉宗と会っています。ドラマで隕石が墜ちた一帯には、吉宗の時代とずれるものの、ほとうに隕石の記録がある。如見が大気圏のことを知っていたことはさすがになさそうだし、いうまでもなく隕石の落下地点をピッタリ予測するのはありえませんけど、それ以外のところではかなり調べて作られているのでした

で、「暴れん坊将軍」3「命を賭けた女子駅伝」に戻りますが……。

番組の最後にナレーションが流れました。「江戸時代に行われた駅伝の記録はいくつか残っているが、現在の形になったのはずっと後のことである」

これ、ほんとですか?

勝新主演「まらそん侍」のモデルになった安中藩の遠足(とおあし)は有名ですが、駅伝ではありません。

道マラ、アジア大会、山縣亮太選手!

私、ふだんテレビはプロ野球中継をちらちら見る程度なんですけど、日曜日はずっと陸上漬けでした。ふだんなら「他人のスポーツより自分の運動」と言い聞かせてジョギングに出るんですけどね。

土曜日におこなわれたアジア大会の男子マラソン同様、女子マラソンも見逃しました。なにせ遅寝遅起きでして……。優勝タイムが、男子2:18:22、女子2:34:51って、やはり暑くてタイムは出ませんよね。

でもって、日曜日午前は北海道マラソンの終盤を観戦。こちらは道マラにしては気温が低く、曇っていて走りやすかった模様です。

男子は、中国電力の岡本直己選手、女子は鈴木亜由子選手が優勝。岡本選手は中国電力のベテランです。広島で二度ほどすれ違ったことがあります。テレビで見ると大きく見えますが、私とあまり変わらなかった(昨年の東京マラソンのエントリーリストを見ると、176cm57kgだそうです。私もあと2kgくらい瘦せなきゃ、だな)。岡本選手には失礼ながら、34歳という年齢からして下り坂かなあ、と感じていましたが、今年は青梅マラソンで優勝しましたし、少し期待していました。鈴木亜由子選手は初マラソンでの優勝。お見事です。

 昼間は暑いなか、ちょいと外出。

夜はアジア大会の陸上を見てました。お目当ては中高時代から応援している山縣亮太選手。10秒00で3位。自己ベストタイですが、9秒台はまたもお預けとなりました。

9秒92で優勝した蘇炳添(中国)は強かった。腹部が太ったように見えるのは、大腰筋などが発達して盛り上がっているんですね。

10秒00で2位となったトシン・オグノデ(カタール)は蘇炳添とともに9秒91のアジア記録を持っているフェミ・オグノデの弟なんだそうです。

正確には、オグノデ9秒995、山縣9秒997だったとのこと。ますます残念ですが、山縣選手には、風などの条件にかかわらず9秒台を安定して出せる、強い選手に成長してほしいものです。秋はどのレースに出るんだろう。見に行きたい。

 

尾畠さんは毎日8キロ走る。

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山口県周防大島で行方不明になっていた2歳の男の子をみごと見つけ出した尾畠春夫さん78歳は、毎日8キロ走るそうです。「週刊文春」2018/8/30号によりますと、

 元気すぎる七十八歳、その力の源はなんなのか? ご本人に問うと、開口一番「日課は八千メートル走ること。それ以外、何も特別なことはしていません」という、歳にしては十分特別な答えが返ってきた。
よく食べてよく動くこと。これが一番。私は人の一・五倍から二倍は食べます。口に入るものは何でも食べる。特別高価な物なんて食べんでもええんです。肉は大好きですけど、いつも買うのは百グラム四十八円のブラジル産の鶏のもも肉。理由? 安いからです。
 野菜を買う時は、虫が食っとるヤツをわざと選ぶようにしています。虫が食って穴ボコだらけなのは、美味しくて安全な証。農薬や添加物といった不自然な物はできるだけ避けるようにしています。自然に出来とるものが一番身体にええ。お天道様に感謝して生きてきました

素朴かつ実にしっかりした養生訓ですね。

尾畠さん、その後広島の呉でボランティアをされているとのこと。

私、忙しくて豪雨被災地に行けてないんですが、来月の連休のチケットを押さえました。いつも走っているんだもん、体力を少しくらい他人のために使わねば。

骨格筋から分泌されるホルモン

走り始めてから「人間の身体ってうまくできているなあ」とよく思います。

タモリと山中伸弥教授がやっていたNHKの番組では、臓器同士が連絡をとりあって身体の機能を保っていると言っていました。皮膚や脂肪も実は臓器で、ほかの臓器と信号を送り合っている、なんてね。自分の身体でも起きていることなのに知らなかったわ。

その番組でも紹介されていましたが、筋肉も臓器の一種なんだそうです。

健康長寿について書かれた樋口満『体力の正体は筋肉』には、こうあります。

骨格筋は、脳からの命令によって体を動かすためだけにあると思われがちですが、実はそうではありません。意外にも、がんや糖尿病を予防し、脳を刺激して認知機能を改善するなどの可能性のある重要な物質を分泌している。いわば内分泌器官でもあるのです。(49ページ)

さらに同書では、デンマーク・コペンハーゲン大のチームが発見した30種類以上のホルモン群「マイオカイン(筋肉由来内分泌因子)」をいくつか紹介しています。やや乱暴に要約しつつ列挙しますと、

  • ミオスタチン=骨格筋細胞の増殖を抑え、エネルギーが浪費されるのを防ぐ。
  • カテプシンB=記憶力を高める可能性がある。
  • IL-6=感染や疾患に対する免疫系、血管系の生体防禦を活性化する。免疫細胞の暴走を抑える。
  • スパーク(SPARK)=大腸癌の自然死を活性化させ、発症を抑える可能性があると、マウスの実験で示されている。
  • アイリシン=脳の神経細胞の新生・再生に欠かせないたんぱく質の濃度を高める。
  • アディポネクチン=動脈硬化の進行を遅らせる。
  • IGF-1=アルツハイマー型認知症の原因物質アミロイドβを減らす。


これらマイオカインは「血流の流れに乗って体のあちこちに届けられ、さまざまな働きかけをしている」そうです。

著者は、その章を下記のように結びます。

「体を動かさなければ、病気にかかりやすくなる──私たちの体は、動くことを前提につくられているものなのです」(51ページ)

 『人体六〇〇万年史』で読んだとおり、産業革命からこっち、たかだか10世代のあいだに、蒸気機関車や電車や飛行機や車やエレベーターやラジオやテレビやパソコンや電気シェーバーや電動歯ブラシが誕生したのです。私たちは、自分で動かなくなることを進歩と考えました(おっちゃんが子供の頃は、テレビににじり寄らないとチャンネルを換えられなかったんだぜ)。人間は急速に動かなくなりました。

大昔の人は日常的に運動せざるをえなかった。現代狩猟採集民は1日10キロ以上移動するそうです。彼らは文明の利器をあまり持たないかわりに、免疫機能が発達し、頭がよくボケないのかもしれません。日本では、坂の多い場所が長寿の村だったりしますしね、もしあなたがピンピンコロリの人生を送りたいなら、エレベーターをやめて階段を使うとか、日常的に軽い運動をしたほうがよいのかもね。



追記/1日おきタバタ式トレーニング、13回目終了。初回から25日経過したことになります。そういえば、中高年向きに書かれた『体力の正体は筋肉』には、おすすめトレーニングのなかにタバタもあります
が、とくに高齢者にはきついんじゃないかなあ。

体力の正体は筋肉 (集英社新書)

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