狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

今日から日本シリーズ……ん? 2017/10/28

 さあ、今日から日本シリーズだ。
 あれ? 雨だ。
 まさか、カープではなく、雨球団の?
 あああ、ほんとだ、セ・リーグから日本シリーズに進出したのはベイスターズだ!

 と、うすらとぼけております。
 カープ、全然ダメでした。優勝から1ヶ月、リーグ最終戦から2週間も空いていたため試合勘が戻らなかった、とおっしゃる方もありますが、調整ふくめて実力です。昨年の日本シリーズといい、短期決戦の戦い方ができていなかっただけです。ラミレス監督の采配が冴えていました。
 私は、日本シリーズに向けて徐々に気分を盛り上げていくつもりでしたから、「あれ、終わっちゃったの?」と拍子抜けした感じです。あまり悲しくもない。
「いつになってもゴールしないなあ」とラン友の帰りを待っていたら、「リタイアした。もううちに帰ってるとこ」なんてメッセージが来たような感じです。

 と、強引に走る話に結びつけて、おしまい。

広島カープ、ポストシーズン開幕……2017/10/18

今年のプロ野球ポストシーズンは今のところ雨続きですね。パ・リーグは屋根のある球場だからいいんですが、セ・リーグは甲子園とマツダ・ズムスタです。ベイスターズは雨男ならぬ雨チーム? 選手も観客も風邪を召されませぬように。

本日から広島カープが横浜ベイスターズとファイナルシリーズを闘います。

2年連続セ・リーグ優勝だもの、さほど心配していません。ま、今シーズンはベイスターズに負け越しているんですけどね。まだ普段の生活を乱されたくない……と、18時10分くらいからジョギングスタート。ゆるい坂道ふくめ12kmほど。

radiko で試合の模様は聞いていました。

カープ薮田和樹(岡山理科大附属高→亜細亜大)、ベイ石田健大(広島工→法政大)の、ともに広島出身の両投手が雨のなか頑張っているらしい。早く5回までやって試合が成立してほしい。できれば、なんとかかんとかカープに先制してほしい……。

完璧に抑えられていたカープが5回裏に四球とヒットなどで満塁。粘ったすえに田中広輔が中前打で2点タイムリー。さらに菊池の内野安打で3点奪取!

ほっ。

試合成立と同時に雨による試合中断。私が帰宅して雨……じゃない、シャワーを浴びているあいだも雨は降り続け、降雨コールドとなったのでした。

アドバンテージふくめ2勝0敗。これで明日も心静かに走れます。

『陸王』ドラマ化に感じたこと。

ひさしぶりにラン仲間とダラダラ走ってきました。駒込駅から反時計回りに山手線1周。42.2kmだそうです。お風呂に入ってから少し飲んで帰宅。このところ仕事ばかりで走らなかったので、いい気分転換になりました。

夜、録画したドラマ『陸王』を飛ばし飛ばし観ました。

斜陽産業の中小企業が、銀行や大企業の妨害に負けず、新しいことにチャレンジする物語です。一気に読んでしまえる面白さですが、ランニング用の足袋の話は、いわばストーリーを牽引する小道具です。勇気と智慧で中小企業を再興させることこそがテーマであって、つくるものはロケットでもランニング足袋でもよいのでしょう。テレビを見る習慣がないので、2話以降は見ないかなあ。

原作では、実業団ランナーがランニング足袋「陸王」にどんな感想を持ったとか、フォームをどう変えたかとか、ほとんど描かれません。さらに、話が進展するにつれ、「陸王」は高性能のクッション素材を用いた、二股に割れた一般的なシューズになっていきます。つまり裸足感覚から外れていきます。

つまり、物語『陸王』のテーマは裸足系ランニングではありません。以下、縷々書くつもりでしたが、以前のエントリーと重複するので、あとはこちらで。

現実には、ベアフット系シューズのブームは鎮静化していて、いまはホカやナイキの厚底シューズが擡頭しています。裸足ラン至上主義のランナーは減っているという印象です。私は週1くらいで履いていますが。

『陸王』にインスパイアを与えたと思われる足袋型ランニングシューズは、きねや足袋「MUTEKI」です。比較的安いし、ベアフット系ランに興味がある方は試す価値ありです。ただ、履いた途端にすべてが良くなる魔法のグッズじゃありません。ドラマでも足袋を試している人はみんな踵着地でしたよね。

とはいえなにごとも経験。興味のある方は、ウォーキングから馴らしたほうがよいと思います。情報を集めることも大事です。薄底だと、どこが疲れているか、どこのバランスが悪いかをビビッドに感じられるので、私はセルフチェックのつもりで、ゆるジョグ用に使っています。

陸王

陸王

 

カンペル平面。

カンペルライン、カンペル平面、という言葉をご存じですか。

鼻の穴と耳の穴を歯医者さんの用語でカンペルラインといい、それを水平にして走ると安定する、という話を小耳に挟んだんです。正しい姿勢をとってから、やや顎を上げた状態らしい。

バレエ、武術あたりでは使われているようですが、ネット検索しても体系的な情報は得られません。ランニングでは、身体が安定して、よく弾むと聞いたんです。たしかに縄跳びをやっていると、いつもより顎が上がる気はします。

私は最近、顎を引き気味にして走っていたかたかもしれません。気道確保のためにも顎が下がりすぎるのはよくないし、最近顎の位置を気にしてみます。これかなと感じる日があれば、そうでもない日もあり、試行錯誤しているところです。

(追記)以前も何かで見たような……思い出しました。中村孝宏(あしゆび)でカラダが変わる』にあったんだ。ボルトたち短距離レースを走る選手は、終盤、みんなカンペル平面ができている、と書かれていました。

どうですか?

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趾でカラダが変わる

趾でカラダが変わる

 

茶色いランドセル

ランニングの秘密について書こうと思ったけど、ふふ、今夜はやめました。

また、走ることと関係ない冗談をば。ランニングではなくてランドセル。

 

ランドセルの色についてです。

私のころはしかなかったけど、いまはバリエーションが豊富ですよね。

数年前の秋、ある会で親戚があつまり、大人連中はガブガブ飲んでいました。

翌年小学校にあがる女の子がいたので「ランドセルは何色にするの?」と質問したんです。彼女は「!」と即答してニコッ。

かわいいね〜。

周囲の中年・年寄り連中の反応は同じです。

「若いのに渋い! 女の子ならピンクにしそうなのにね」

後日、知り合いの若い美容師が教えてくれました。

「いまの新1年生の女の子には、ピンクよりものランドセルが人気で、(秋には)もう品薄状態みたいですよ〜」

情報ソースはもちろん複数のお客さんです。

「ほんと? 昔ならウン◎色とか言ってからかわれるでしょ。どうしてが流行りなの?」と訊きましたが、彼女も理由まではわからず、「さあ……」との返事。

私は一休さんのように考えました。

チーン!

「もしかするとあれかな、今のプリキュアは、いちばん可愛い子がなんかな」
「さあ……」
「わかった! 最新のゴレンジャーは、女の子がももレンジャーじゃなくて茶レンジャーなんだ。なんにでも挑戦するチャレンジャー

すると彼女は腹を抱えてヒーヒー笑いだし、「腹筋が痛い」と悶絶。

笑ってないで一緒に考えてくれよ〜。

その後のリサーチにより、は「チョコの色」だから人気なのだと判明しました。

ところで……。
なんにでも挑戦する茶レンジャーの仲間を考えましたよ。
なまくら刀の黄レンジャー(斬レンジャー)。
かなわぬ恋の緋レンジャー(悲恋ジャー)。
こわくて現場に灰レンジャー
手柄を一人占めするオレンジャー

東北・みやぎ復興マラソン、暑かった!……2017/10/1(日)

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「東北・みやぎ復興マラソン」に参加しました。

第一回大会はトラブルが起きがちで敬遠しているんですが、2011年の東日本大震災で津波に襲われた名取市の海岸沿いを見たかった。公認レースです。井上大仁選手らが招待されていました。

予報通り当日は晴れました。友人の車で、仙台のホテルから仙台空港アクセス線・美田園駅へ。シャトルバスに乗り継ぎ、8時頃には会場に着きました。きちんと案内を読まない私が悪いんだけど、案内板のたぐいが少なく、導線がわかりにくい。

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人が集まっているところでウエアの上に着ていた服を脱ぎ、すぐさまレース仕様に。ザックの中に入れたつもりのキャップがない。サングラスはあるけど日焼け止めを忘れちゃった。この日の私は、広島カープ初優勝(1975年)のレプリカユニフォームでした。たまに着るんです。背番号8はミスター赤ヘル山本浩二。

広場を見回すと、参加者12,000人はキャパオーバーに感じられます。参加賞引換所は長蛇の列でしたので、Tシャツはゴール後にもらうことに。荷物預かりやトイレも行列が長い。トイレは25分くらい並びました。スタート数分前に着くとBブロックは締め切られていて、Cブロック後方に立ちました。のどが渇いたなあ。

なんとたまげた。ぶち驚いた。

スターターとして紹介されたのが、わし(山本浩二のつもり)のライバルにして盟友、星野仙一じゃなあか。楽天イーグルスとまだ縁があるらしい。わしがマラソンを走るというのに、あいつがスターターとはなにごとじゃろうか。おい星野、お前も一丁走ろうや。

小さな音でパンッ。……えっ、スタート? ピッ(時計を押した音)

しばらくは渋滞です。ぎりぎりサブ4くらいの心づもりなので、3時間で33km走って、あとはキロ6分前後のペースで走ればいい計算ですが……。

この大会、コース図を見ればわかるようにエイドが多い。全部で18箇所もあるので、エイドごとの間隔は2.5km以下です。雲ひとつないかんかん照りだもの。冬のレースのように5kmごとだったら、私は熱中症になっていたでしょう。

コースはほぼフラット。新しい道路はグリップが利いて走りやすい一方、古い生活道路は冬場にチェーンを嵌めた車が走るためか轍ができて、ややしんどい。

おおきな平野です。あたり一面黄金色に輝く田園風景に見えるけど、塩害に遭った地帯だから耕作地に生えているのは稲穂ではなく雑草なのでした。仙台空港に流れ込んだ津波の映像をご記憶ですか。冒頭の地形図をご覧になればわかるとおりこのあたりは広大な平野で、津波の被害が広範囲に及んだことが実感できます。

14km過ぎの亘理大橋を越えたとき、阿武隈川の河口越しに海が見えたらしい。残念ながら認識していません。

その後はずっと海岸沿いです。潮風と波音は届くのに防潮堤の向こうにある海は見えないのです。防潮堤に並行して2車線の道路が走っています。道路の両脇をパイプで組んだ柵が守っていました。また津波に襲われた場合、流出物を堰き止めるブロックでしょうか……。防潮堤については賛否両論あるのを知っています。昨年ラジオで聞いた「生まれたときから眺めていた海が見えなくなって寂しい」「これじゃ津波が来てもわからない」という意見は、名取市の女性じゃなかったかな。

空港を越える前後から、エイドではさまざまなご当地フードが並んでいます。

北上して折り返すあたり、閖上(ゆりあげ)地区は、見てないけどヒットアニメ『君の名は』の舞台だとか。鉄骨だけになったような震災の遺構を見たらグッと迫るものがあります。奇跡の一本松みたいに、下のほうが裸になった松をたくさん見ました。

私は走っている途中はあまり食べないのですが、閖上でホタテの浜焼きを戴きました。串にホタテが2個刺してあります。「いくらでも食べて」と言われたから笑いました。ごちそうさまです。しばらくホタテの筋が歯にはさまってたっけ。

沿道からは「カープ優勝おめでとう」「浩二がんばれ!」と何十回となく声をかけられました。私が「楽天もがんばれ〜」とか「日本シリーズは楽天とやるよ〜」と応えると、ドッと湧きます。どこの大会もそうだけどカープユニのランナーは宮城にも多かった。さすがに楽天には少し負けていたけど。

「(被災地を走ってくれて)ありがとう」という声も聞こえます。これにはうまく返答できなかった。せいぜい「ありがとう」と鸚鵡返しに言っただけです。

3時間33キロをクリアしてからはのんびり走りました……と書きたいところですが、じつは結構足にきました。長いよ、42kmは。アスファルトが熱く、足裏がヒリヒリするので、エイドのたびに立ち止まってシューズに水をかけました。痙攣だけは気をつけなければ。エイドではボランティアのみなさんと結構立ち話もしました。

フィニッシュ後は、歩きながらメダルやタオルや水やアイスクリームなどを順繰りともらう東京マラソン方式。記録証によるとタイムは3時間55分35秒(ネット同53分32秒)でした。つまりゴールは13時10分だったようです。

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荷物をピックアップし、着替えたあと、復興マルシェですこし給食&給ビール。

帰りは友人とは別です。14時頃、名取駅行きのシャトルバス乗り場に向かいましたが、歩けども歩けども着きません。まいりました。2kmくらいあったんじゃないかな。足をやられていた人はつらかったでしょう。でもってシャトルバスがなかなかやってきません。少なく見積もっても20分は待ちました。距離の長さに文句を言っている人もいたけど、スタッフも責任を感じて困惑していたはずです。来年改善されるのを期待します。

ともかくレースは楽しく、復興の現状も一部見ることができました。全国から来た市民ランナーのみならず、地元のみなさんにも楽しいお祭りであったらいいんですが。

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私は東京オリンピック招致はやめて復興を優先すべし、とずっと考えてきました。いまでも反対です。震災から6年半も経つのに、被災者の方々から「ありがとう」と言われる現状がもどかしく、せつない。天災の記憶は風化させちゃいけないけど、「復興するぞ」という言葉がふだんの生活からが消えなきゃ本当の復興ではありません。

下のパノラマは、シャトルバスを待ちながら、撮ったもの。塩害の耕作地の向こうの松の向こうにある、そのまた先の防潮堤の向こうの、海を幻視してください。

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東京に戻って妻と待ち合わせて外食。そのまえに銭湯に入ったんですが、顔や腕が真っ赤になっていました。ひええ、これは火傷だ。とうてい風呂には浸かれず、水シャワーでアイシングしました……。

東北・みやぎ復興マラソン前日……2017/9/30(土)

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 東北・みやぎ復興マラソンをヨロヨロ走りました。
 まずは前日の話。
 仙台に降り立ったあと、短い時間でどこか仙台っぽいところに行きたい。
 というわけで、古本屋を冷やかしてから東北大学片平キャンパス構内を少しだけ散歩しました。宿泊するホテルが近かったのです。
「阿Q日記」や「狂人日記」で知られる中国の小説家・魯迅が、日本に留学していたのがこのキャンパス(当時は仙台医学専門学校)です。

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 魯迅や東北大学の歴史を展示した資料館を見てから、魯迅がまなんだ階段教師を外から見ました。医学者・藤野厳九郎に影響を受けた魯迅は、のちに「藤野先生」という短編を発表します。その小説により、藤野の日本での評価が高まったといわれます。
 ふだんフルマラソン前の三日間は禁酒するんですが、今回はファンランなので特別。夜、おなじレースを走る友人と合流して牛タンやら刺身やら地酒やら。

阿Q正伝・藤野先生 (講談社文芸文庫)

阿Q正伝・藤野先生 (講談社文芸文庫)