狩猟採集民のように走ろう!

狩猟採集民について学びながら、現代社会や人間について考えるブログ

『運動するときスポーツドリンクを飲んではいけない』

 清水泰行『運動するときスポーツドリンクを飲んではいけない』(廣済堂出版)を読了しました。
 スポーツドリンクは砂糖のかたまり。甘いのが苦手な私も滅多に飲み(め)ません。
 著者は、サブ3.5間近の市民ランナーのようです。糖質制限本のひとつであり、糖質制限でブドウ糖を摂らない代わりに、体内に生成されるケトン体を利用せよ、という主張は従来通りですが、スポーツ選手に言及されているところが面白い。
 本書の、興味深い話をふたつ紹介。

        

【1】
 アメリカの研究。
 普通の糖質量をとった選手(高糖質グループ=糖質59%)と、平均20か月間糖質制限した選手(低糖質グループ=糖質10%)に分ける。そのうえで脂質をどのくらいエネルギー源としていたか調べたところ、低糖質グループは運動中88%も脂質を利用していたとのこと。
   
【2】
 また、『小麦は食べるな!』の著者ウイリアム・デイビス医師によれば、「カーボローディングやらないとパフォーマンスが上がらない」という通説は、半世紀前の研究によるものだとか。当時、誰が検証しても、スポーツ選手に糖質は不可欠という結論になったが、じつは短期的な実験で、糖質に頼らないケトン体質になるには3〜4週間かかり、それ以後は糖質オフの選手のほうがパフォーマンスがあがる……。

        

 その他、本書は、果物から摂取する果糖も身体に悪いと書いています。肝臓や膵臓にも良くないとのこと。
 カロリーと栄養素の話は私の素人考えを補強してくれます。

        

 以前書いたように、私は古典的カーボローディングをしていました。週の前半にロング走と食事で糖質を完全に抜いたあと、後半に炭水化物を増やすというものです。ずっとそれで成功していたのでルーティーンあるいは験担ぎみたいなものでした。ところが、最近疑問に思い始めています。
 私は甘いものが嫌いなので、お菓子などは食べ(られ)ないし、穀物や根菜も好きではありません。スーパー糖質制限を始めるなんて全然難しくない。しかし妻は私に、朝のスムージーのほかに、昼間穀物(ごはん1杯もしくは麵など)を食べろと言うのです。家庭円満のために食べていますが……。スーパー糖質制限を3〜4週間続けなければケトン体質にはなれないらしい。
 問題はやはり妻ですな。さて、どうやって説得するか。

運動するときスポーツドリンクを飲んではいけない (廣済堂健康人新書)

運動するときスポーツドリンクを飲んではいけない (廣済堂健康人新書)

 

8月6日、ロング走。

 広島出身の私には、感じることの多い日。学校の先生が被爆者だったり、同級生が被爆二世だったりしました。戦前回帰を目指す政治勢力には不安を覚えます。

 20時から30km走をしました。夜なのに蒸し暑い。公園をグルグルまわってみたものの、土と芝生の多い公園だって涼しいわけではありません。京王線沿いに走って味スタの前を通ると、モノノフがたくさんいました。今日も、ももクロのコンサートがあったんですね。女子率高いけど、彼女たちもモノノフと呼ばれているんでしょうか?
 赤信号なら方向転換するなどしてなるべく止まらず、6:15/kmくらいでなんとかかんとか粘りました。30kmだん〜ぬ。

 というわけで、世界陸上のマラソンは見てないんです。
 日本人選手は、男子では川内優輝選手の9位、女子では清田真央選手の16位がトップだったとのこと。大きな大会ではそれ以上に駆け引き・揺さぶりがすごい。それに耐えられる経験と実力が必要なのでしょう。個人的には、アフリカ勢のフォームが好きですし、何が何でも日本人にメダルを獲ってほしいとは思ってないのですが、選手のみなさんには敬意を払っています。川内優輝選手の工夫を凝らした練習内容は雑誌等でチェックしています。みなさん、おつかれさまでした。

モハメド・ファラー選手のフォーム。

 私の憧れ(^_^)であるモハメド・ファラー選手が世界陸上1万メートルを制覇。
 再放送で見ました。

 Instagramにファラー選手は写真や動画をよく載せています。上半身裸で走る動画などもあり、参考になるんです。
 たとえば、これ。そして、大迫選手も出てくる動画

 胸を張り、骨盤を前傾させた、胴体主導のフォームです。

 
 アキレス腱の伸張 - 反射システム(伸びたら反射的に縮む)を利用して支持脚が離地するとき、お尻が前方に押し出され、支持脚側の胸と腹をクンッと伸ばしています。脚が後方に振られたとき骨盤は最大に前傾しているのではないでしょうか。その姿勢により、脊柱から小転子にまたがる大腰筋が伸びます。伸びた筋肉は反射的に縮もうとして、足を引き戻します。
 離地するとき、一瞬ですが、膝が曲がらず一直線になっています。そのことで地面の反撥を最大限にエネルギーにできているのでしょう。

(ちなみに、私のいまの課題のひとつは「膝を伸ばす」ことです。猫背だと膝は伸びにくい。姿勢が大事です。また、以前はフォアフットで着地したあとポンポン跳ねていましたが、いまは地面を踵で押すように変えているところ。そちらのほうが膝は伸びます。踵でプッシュすることは高岡尚司著『ゼロベースランニング』を参考にしています)

 モハメド・ファラー選手を正面から見ると、トカゲのようにくねくねしながら(つまり、赤ちゃんがハイハイするのをそのまま立たせたように)走ります。
 バランスをとるという意味もあるのでしょうが、同時に左右の大腰筋の緊張と弛緩を繰り返す動きだと解釈しています。
 ファラー選手の動きを見ていると、人間の身体って効率的にできているなあ、と感じます。

 アキレス腱と大腰筋のバネを獲得することが私の課題です。この1年でだいぶん改善できた気がするんですが、まだまだ。目指せ、ファラー。早く人間に近づきたい。

ゼロベースランニング 走りの常識を変える!  フォームをリセットする!

ゼロベースランニング 走りの常識を変える! フォームをリセットする!

 

ひさしぶりの練習会 & ミズノ・ウエーブエンペラー2

 7月は270kmしか走っていません。
 数年前まで、7月か8月に500km走っていたんです。劣化した〜。
 そのほか、動的ストレッチジムに週3回(目標)、毎日とはいかないけど深夜のなわとびやドリルなどなど。8月から、そういうサブの練習もきちんと記録することにしました。

 8月はスピード練習をやらねばと、本日久しぶりに練習会に。
 4月以来かな。
 幽霊会員現る。
 うらめしや〜

 メニューは800mレペ5本(6分回し)に、ドリルと補強です。
 半年くらいキロ4でも走ってないため不安でしたが、案外スピードは出ます。フォーム改造のことばかり考えているので、その成果が出ているかなあ……。
 ただ、やはり心肺がダメダメです。2本(2分40秒、2分43秒)のあと、気持ち悪くなりました。ううう、心拍数が戻らない。
 3分に落とすことにして、残り3本は、3分06秒、2分57秒、3分00秒。
 情けないけど、いつもここから。
 悲しいとき〜。(古い?)

 えっちら帰宅ジョグしました。

 初めて履いたミズノ・ウエーブエンペラー2は、すごく良かった。
 レース用シューズ、スピード練習用のシューズという位置づけです。私の細い踵もしっかりホールドしてくれます。
 ミズノのシューズは踵が高くて、ゼロドロップ(爪先と踵の高低差がない)シューズが好みの私は合わなかった。上記の練習会はミズノ主催なんですが、私はアシックスやアディダス履いて参加してきました。
 ところが、方針転換したのか、最近、ドロップ(爪先と踵の高低差)の少ないモデルを発売しています。エンペラーもモデルチェンジして、踵が低くなりました。すごく気に入りました。

【追記】しかし数ヶ月後、踵の高いシューズを履いたときのようなトラブルに見舞われたのでした。

最後の萩往還は「歩け歩け35km」の部に出ます。

 今夜は、萩往還ウルトラマラニック、最後の大会のエントリー合戦でした。

 私が、この大会に初めて参加したのは、2013年。
 私は広島の中学高校に通い、いまでも実家は広島です。Facebookでふたたび連絡をとりあうようになった同級生にランナーが多かったので、「みんなで集まって楽しむ機会をつくろうで」と私が呼びかけ、となりの山口県で行われる萩往還ウルトラマラニックに照準を当てました。
 私に騙されたというヤツもいましたが、4人で70km参戦、フルマラソン未経験者も無事走り切り、幹事だった私はほっとしました。
 そういえば、250kmの部に参加されていたTさんに板堂峠で声をかけたっけ。共通の知り合いが何人もいたんですが、お目にかかるのは初めてでした。Tさんはつい最近亡くなられました。
(→完踏記……萩往還マラニック70kmの部 2013/5/4

 翌2014年は、140キロの部に挑戦しました。
 このときは、坂道をガンガンくだって大腿四頭筋が動かなくなったり、往復6kmもコースアウトしたりして、最後はクタクタでした。
 でも、夜の山道を1人で走るという、甘美な体験は忘れられません。
 この年は、同級生は70kmに4人くらい参加したのかな。
 ゴールしたあと車に分乗し、広島・廿日市の居酒屋に戻って吞んだんだ。
 私ひとりがゾンビ状態で、あんまり楽しく酔えなかったなあ。
(→萩往還ウルトラマラニック、140kmの部

 2015年、2016年は不参加。参加した同級生を東京から応援していました。

 そして2017年。
 いよいよ250kmの部に参加したのは、2018年(平成30年)で大会が終わると聞いたからです。あと2回。一度は制覇しておかないと、のちのち悔やむはずです。長い距離を走ると心配する妻に、70kmの部を走ると噓をつき(普段は正直なんですよ、私)、意を決して参加しました。
 この年は、同級生3人が140kmの部に参加して2人が完踏。
 私は最初から不調で、足裏のトラブルにも見舞われました。
 ウルトラの知り合いとあちこちでエールの交換をしながら、私も満身創痍で完踏しました。自分史上キラキラ輝く出来事でした。
(→萩往還マラニック参戦記(1/3)

 そして本日のエントリー合戦。
 私はもう250kmの部に出るつもりはありません(そのひとつの枠を誰かに譲り、あの感激を味わってもらいたい)。長い距離から順に埋まっていくので、つながりやすくなったころエントリーサイトに行き「歩け歩け35kmの部」を選択しました。
 いくつもの思い出を作らせてもらった萩往還道をゆっくり走り、スタッフのみなさんにお礼を言うつもりです。走り終え、必要とあらばボランティアもします。250kmの部にエントリーした2人の同級生も応援します。
 終わったらビールを飲もうぜ。

冗談

 2時間程度の、推理物の映画を見たのです。
 クライマックス。追い詰められた犯人が不敵な笑みを浮かべ、「そうとも、俺がやったんだ。あいつは昔あんなことこんなことをやった許せないヤツ。殺されても仕方なかったんだ!」と探偵役に銃を向けたりしますよね。
 ああいう犯人は潔くて偉いよなあ。
 もしあれが政治家だったら面倒です。
 探偵が完璧な推理を披露して「犯人はお前だ」と指さしたとしましょう。しかし相手が政治家であれば、素直に白状しないのです。「え〜、私の記憶におきましては、被害者と面識もありません」とか「証拠は廃棄する決まりになったおりまして、自分が無罪である書類は現在残っておりません。ただ、私のアリバイはあったように思います」なんて言い始めます。
 映画は終わらないもんね。
 映画の犯人は偉い。